【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅱ (ページ39)

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蜜柑「ウチは無効化やから。神崎先生は確かに強いし、敵わんけど、ペルソナ(こいつ)を止められるのはウチだけやから！」

そう、かもね
私は結界を張れても零くんに攻撃出来る訳じゃない
零くんは消し去りたくない
何をされても

蛍「何、バカ言って！」
蜜柑「棗、葵ちゃん。お願い、蛍とルカぴょんを連れていったげて。こんな風にやられるのはウチ1人で十分や…。これ以上、みんなだけでももう傷ついて欲しくないねん」

私はその瞬間皆に結界を張り巡らした
誰にも気付かれずに、零くんにでさえ
もしもまた腐食のアリスが向かうような事があった時には結界が守ってくれる

蜜柑「それがウチの力になる。だからお願い。ウチの我儘を聞いて。行って！」
ペルソナ「何を戯けた事を」

蜜柑「ウチはお前なんかに絶対負けへん！死んでもお前なんかにウチの仲間をこれ以上傷つけさせへん！」

そこまで言うんじゃ、蜜柑を絶対に助けて杏樹の所へ帰さなくてはいけない
初校長に何言われようがもう関係ないね
私は蜜柑を守る

葵「仮面の君！お願いです、もうこれ以上みかんちゃんを、みんなを傷つけないで…。仮面の君はこんな…」
ペルソナ「のけ雪葵」

ペルソナはお気に入りの葵ちゃんやのばらには自分の弱い心でさえ見せていたんじゃないか
同じ闇を知る者だから

だけど、だからといって今この場で葵ちゃんの言葉に乗っかる事は無い

ペルソナ「私を裏切るつもりか、雪葵。そっちへ行くつもりならお前でも容赦はしない。のけ」

葵ちゃんには零くんは見えていない
だけどその目は零くんを見て怯えていた

ペルソナ「何だその目は。お前までその目で…。そんな目を私に向けるな」

零くんは決して、自分で望んでこのアリスを手にした訳ではない
そして望んでこのような性格になった訳でもない

初校長に影響されて歪んでしまったんだ

ペルソナ「もういい。お前なんか要らない。お前など、所詮その程度の存在。その死に損ないを庇ってとっとと私の前から消えてしまえ！」

零くんは葵ちゃんの事でカッとなって、蜜柑達に向かって歩を進めて近付いた
そしてアリスを使おうとする

パァンッ

蜜柑に張り巡らした結界が弾け飛んだ
そして蜜柑は零くんに飛び掛り、全力で無効化のアリスを使った

辺りが一瞬白くなり、先生の幻が微笑んでいる幻覚を見た気がした

次の瞬間、零くんの着けていた制御ピアスが割れた…