【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅱ (ページ37)

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「零くんっ…」

この状況を良く思わなかった零くんは炎の壁を通り越して、腐食のアリスを棗と葵ちゃんに向かわした
それはダメだ

零くんが人殺しになってしまう

蜜柑「2人共危ないっ！」

それに気付いた蜜柑がドンッと棗を突き飛ばした
蜜柑の無効化は姫様の結界が邪魔をして発動しない
間一髪で腐食のアリスを交わした蜜柑

ペルソナ「くるんだ、葵」
蜜柑「葵ちゃん！」

炎が燃え盛る中、零くんは葵ちゃんにどんどん近づいていく
しかしそれを蜜柑が体を呈して止めた

蛍「蜜柑！」

零くんの仮面が外れた瞬間、強い腐食のアリスが蜜柑を襲った
試しに結界を張ったが、私の結界はあくまで空間操作の1つ
強い結界は張れなかった

押されて倒れこんだ零くんと、バランスを崩して倒れこんだ蜜柑
蜜柑は自分の身体に起きた異変を感じたようだった

ペルソナ「煙にまかれる程度ならば、死に対峙しなくても済んだものを…。馬鹿ぞろいの無効化が…。能力に自惚れて仮面(制御)を外した私に触れたのが運の尽きだ」

零くんにとって先生という存在は一体何だったのだろう
八雲「ペルソナ…」

ペルソナ「他人事に首を突っ込んで、自業自得の事故を引き起こした。その己の馬鹿さ加減をせいぜい呪って朽ち果てていくがいい」

もう私は我慢出来なかった
この後絶対面倒な事になるとかもうどうでもよかった

「それは違うよ零くん！」
蜜柑「神崎先生！？」

私は梁から床に飛び降りた

蜜柑「なんで…」
「自業自得の事故なんかじゃない。零くんの狙いはこの子達だった。あわよくば蜜柑を腐食で侵してしまえば…っていう考えなんだろうけどそんなの私が許さない」

ペルソナ「Aまでそっち側に付くのか。あの方がなんて言うか覚えておけ」
「ううん。違うよ。私はどっちの立場でもない。唯、一花姫として姫様の下で荒れるのを見たくないだけ。私は何をするかは自分で決める」

これを初等部生側というのだろうが
私はあくまで姫様側で居たい

「いくら何でもこれはやり過ぎ。今までの懲罰だと言うのであれば、懲罰部隊に任せれば十分。何も零くんが出て来なくても…」

私と零くんの言い争いに他の人は唖然と見ているだけだった
そして蜜柑の心配をしている
あの子達はそれでいい

ペルソナ「これは事故だ。立ち入り禁止区内に侵入してきた時点で身の安全が保障されない事は学園も承知の上だ」
「あくまでも事故って言い張るつもり！？」