【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅱ (ページ34)

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とにかく距離を置いて巻き込まれないように自衛しつつ、棗と八雲の戦闘を見ていた
空間操作のアリスで結界を張り、アリスが飛び火しないようにして

八雲の蟲が棗を襲い、また棗の炎が八雲を襲った
隙が出来れば強いのは八雲だ

八雲「いつまでそうやって壁を作り逃げているつもりだ。…とはいっても中校長の結界の中ではいつも通りのアリスなんて出せないだろうが」
棗「うるせぇ。こんな場所とっとと燃やしてやる」

八雲の挑発に乗った棗は更に炎の勢いを強める
結界を張ってても熱い
…八雲はきっともっと熱い
だけど八雲を助けようと動いた瞬間、私は危力系に加担したことになる
それだけは避けたい

暫く睨み合いをしていると、動きがある
通路の端からトランス状態ののばらが姿を現した

一気に冷たくなる空気
足元からどんどん凍っていく

それを見て八雲は蟲達を一旦退かせ、次に攻め入る時を待っている

トランス状態ののばらは果てしなく強い
能力の制御が普段から効かない為、リミッターが外れた時は桁違いだ

棗も炎を出してのばらの氷に応戦している
炎と氷は反対属性だけあって、一触即発

零くんも意地が悪いんだから

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棗の火が飛んでは、のばらの氷が飛ぶような展開
棗は明らかに疲弊していた

こんな姫様の結界が張り巡らされた慣れない環境で、アリスを使うというのも酷な話

その様子を伺っていると、棗の後ろの通路から初等部生が飛び出してくる
そしてあっという間に仲間を集め、3人になった
…瑠衣ちゃんと颯はよーちゃんと翼が担っているのだろう

私は見つかったら面倒なので再び梁に逃げた

容赦なくのばらの攻撃は皆に飛ぶ
そして棗と対峙している相手がのばらだと分かった蜜柑は呆気にとられていたが、すぐに現実を見た

蜜柑「のばらちゃん…？」

トランス状態ののばらに話しかけると、のばらの瞳に光が宿っていき、のばらのトランス状態が解けた
…まさか零くん以外でトランス状態を解ける人が居たなんて
これも無効化の影響かな

のばら「みか…ん、ちゃ…。あ、私…」
八雲「のばら！」

のばらは走って奥に逃げ込んでしまった
こんな姿を仲良しの蜜柑に見られたくはなかったのだろう

のばらが逃げ出して行った場所からコツコツと靴音を響かせて零くんが出て来る
やっと戻ってきた

ペルソナ「任務を放り出してしょうのない子だ、全く。無効化の能力がトランス状態の解除にも影響するとは憶えておいた方が良さそうだ」