【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅱ (ページ29)

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Contents(47) ページ29

姫宮「憂鬱だこと。男の子だなんて…。男はキライよ。私の花園を土足で踏み荒らしてしまう生き物だわ」
「では姫様、噂は本当ですの？今年の新年会あの『黒猫』が出席するという話…」
「それ以外に他にも男の子が2人もついてくるとか」

中高生が新年会を楽しんでいる間、私達は優雅に花姫殿の2階で寛いでいた
勿論話題は今日の新年会について
蛍以外にも蜜柑や、男子がついてくるとなればだいぶ盛り上がる

「仮面の君がおいでになると、本当にろくな事がない。姫様お可哀想」
姫宮「何か…この憂さを晴らす新たな楽しい趣向はないかしら」

…また始まった
姫様の悪戯が

早く静音が招待客を連れてこないと何もかも始まらない

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静音「姫宮さま、花姫候補今井蛍、以下4名おつれ致しました」
姫宮「お入り」

静音の声がした後、姫様が合図をするとすぐに部屋に入ってきた
そしてこの光景を見て、かなり驚いている様子だった

姫宮「ようこそ我が新年の宴へ。花園会へようこそ。いらっしゃい選ばれた方々、とそうでない方々」

姫様が歓迎の言葉を述べるのも蛍と蜜柑までか
やっぱり男の子はキライよねぇ

じっと蛍を見つめる姫様

「姫様よだれ出てます」
姫宮「あら…」

姫様は「失礼」と言いながらよだれを拭いた
ちょっとおっちょこちょいなのよね

姫宮「紫の瞳の…。あなたが今井蛍さんね。噂にたがわぬ美少女だこと。大変な秀才でいらっしゃるとか」
蛍「はい」

はっきりと言い切る蛍に花姫達はくすくすと面白がっている
蛍の後ろでは蜜柑達がその態度に驚いていた

その様子をみた姫様の顔はとても欲しそうにしている

「姫様、妄想がはみでています」
姫宮「あら…」

再びおっちょこちょいなところを見せる

「姫様、今井さんの花名ですけど『若紫』はどうかしら」
「あら『菫の君』よ」

蛍と姫様のやり取りを見て、花姫達が花名を早速決めようと急いている
静音「皆様、お客人がとまどってらっしゃるわ」

その様子を見かねて静音が蜜柑達に助け舟を出した

姫宮「このお喋りな姫達は私の可愛いお花たち『花姫』。まずはご挨拶をなさいな」

姫様に促されて自己紹介が始まった
勿論私にも回ってくる

「花園会特別会員の『紫陽花』です。偶に花園会に顔を出しているのよ」

私が自己紹介をすると蜜柑と蛍は目を光らせて、棗は怪訝な顔をした

姫宮「立ち話はこの辺にして、宴を始めましょう」