【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅱ (ページ26)

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Contents(45) ページ26

翼「Aっち、柚香(ゆずか)って人と先生って人知ってるか？」
「え？」

大掃除の日の午後
能力別クラスの掃除が終わって私を探しに来たのか中等部に戻ってきた翼と美咲、メガネ

その口から出てきた名前はとんでもないものだった
どうしてその名前が出て来るのかさえ謎

美咲「特力のクラス掃除しててさ、本棚の裏に相合傘の落書きがあったんだよ。柚香(ゆずか)って人と先生の」
メガネ「でさ！昔のアルバムも出てきて、その柚香(ゆずか)と先生、それにナル先生やAっちが一緒に写ったのがあってさ！…で、どうなの？」

成程
旧時代の産物が残っていた訳だ

「昔の特力の先生と、私の先輩よ」
メガネ「のだっちと同じだな」
「そりゃそうよ」

…だって本当にそうとしか言いようがないから
それ以上に言える事が無いと言った方が正しい

美咲「聞きたかったんだけどさ、ナル先生はその柚香(ゆずか)って先輩好きだったの？」
「さあ…」
メガネ「知ってんだろー。教えろよー」

ぶーぶー言っているけど何か言って過去の事を勘ぐられても困るので、特に何も言わなかった

翼「そういえばその2人の相合傘に蜜柑が自分を足したんだ。2人の子どもだとしたらしっくりくるだろ？」
「…そう、ね」

まさかそんな事があるなんて
実際2人の子どもだし、それを何も知らない本人が書いているのだから運命を感じる

まだぎゃーぎゃー言っている３人を窘め、寮にかえした

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「…てことがあったよ」
鳴海「そっか。昔のモノが残ってたんだね」
「のだっちもその場に居た岬も特力の先生だった事以外言ってないらしいけど、何か詮索があるかも。私の所には詮索来たから」

ベッドに腰かける杏樹の斜めにある、椅子に座り話をする
私の目の前のテーブルには鎮痛剤が置かれている

服の袖から見えた杏樹の手はもうアザでいっぱいだった

鳴海「詮索が来たら上手くかわすよ」
「…それ進行してるよね」
鳴海「まったくどんな『病』を吹き込んでくれたんだか」
「腐食のアリスは強いよ」

フッと笑みを漏らし杏樹は続けた

鳴海「そうだね。きっと僕を苦しめるだろうね。…裏切りの代償か。これは少し高くついちゃったかな」
「高くつきすぎよ。私みたいに穴空くだけならよかったけど」

あははと杏樹は声を上げて笑った
そんなに笑える元気も今の杏樹には無いはずなのに
きっと無理をしてる