【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅱ (ページ2)

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アリス祭3日目
今日はパフォーマンス祭

体質系が力を入れている日
今年は杏樹が脚本だとかでうちのクラスの体質系がボヤいていた

いつもは見に来ないのだけど、今年は特別に見に来ていた

でもいつまで経っても幕が上がらない
何かトラブルがあったらしく、開演時間延ばしのアナウンスがさっきから何度も鳴っている

…体質系の出来事に潜在系の私が口を出すのも違うなと感じ、大人しく席で待っていた
30分経った頃、漸く開演アナウンスが鳴った

舞台は開幕し、最初は声フェロモン軍団の歌からスタート
音程はガタガタだし、ハモリも出来ていないのに何故か惹き付けられる

それが声フェロモンの怖いところ

そして主役の1人、スミレの登場
眠り姫役とは聞いていたが、怠惰の姫だったとは
…スミレにハマってていい感じじゃん

杏樹がどうやってこの役を引き受けさせたのか気になるところだけど

犬猫体質をふんだんに利用した脚本に拍手物だった

場面は変わり、もう1人の主役、流架が出てくる
白雪姫と王子のシーンだが何かが違う

王子役はうちのクラスのユーリと聞いていたがあの後ろ姿はどう見ても違う

…さっきの開演時間延長の間に何かがあって配役交代したとかだろうか
後ろ姿がユーリではないと分かり、観客席はちょっとした騒ぎ

場面転換し「はぁ～い！子猫ちゃん♡」といつもの調子の杏樹が出てくる

杏樹が舞台に上がるとは1ミリも聞いていないので、こちらも問題があって配役交代したのだろう

鳴海「お楽しみのとこ失礼！僕は君のピンクのハートにキューピットの矢を射に来た狩人♡よ･ろ･し･く☆」

白雪姫に対してのコレ
私は思わず頭を抱えた
それと同時に絶対後で杏樹の事からかうって決めた

昔とキャラが違いすぎて面白すぎるから

客席も戸惑いの空気が流れると同時に、黄色い悲鳴が上がっている
杏樹のキャラは置いといて、ルックスはカッコイイから人気がある

鳴海「なーんて♡そう見せ掛けて実は本物の矢を君の心臓にグサリ☆が目的だったり♡」

フェロモン全開で客席の人達がどんどんフェロモンに堕ちてる
冒頭の声フェロモンくらいだったらまだ全然いいが、杏樹のフェロモンとなると話は別

杏樹が出てきた瞬間に結界を張っていた

鳴海「しかし女王様の命令とはいえ、こんな可愛い子を手にかけるなんてやはり僕には出来ない…」

額に手をあて、悩む演技をする
そして流架の顎をクイッと持ち上げた