【学園アリス】MEVIUS Ⅱ (ページ7)

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殿内「そういえば棗っていえば、あいつ体大丈夫なの?」
蜜柑「え…?体?」
殿内「最近、病院通いしてるってきいたからどっか悪いのかと思って」
蜜柑「え、ウチなんもしらん…」

呆然と立ちすくむ蜜柑
割と余計なことをこの先輩は言ったような…
棗は寿命に影響のあるアリスの形

棗はこのことは身近な人には隠しているだろうから、知っている人は本当に少ない
私も初校長のお気に入りでなければ、知ることはなかったような情報だ

メガネ「そーいや、殿先輩『アリス紛失事件』の話何か知ってる?」

…話題は逸れたが、もっとまずい話題きた

殿内「ああそれ…俺もそのせいで急遽仕事キャンセルさせられたんだよなー。んで今ここにいると」
メガネ「中等部に紛失者が出たって本当!?おしえてーっヘルプミー!」

メガネが泣きついている

殿内先輩の真反対にのだっちが動くのが見えたので、私もそこに移動する
2人で口元に人差し指を当て「内緒」のポーズをする

殿内「え、ああ…。んなわけねーじゃん」
「「「ほんとに!!」」」

先輩が気付いてくれてよかった
私も散々中等部で聞かれたけど、そんなことはないの一点張り
もしくは無視したので、皆の喜びようには納得
私の情報なんて、普段からあてにならないものばかりだし

「だからゆったじゃーん」
「でもよかったよなーデマで」
「これで安心だな」

その言葉を背に、私とのだっちをみる殿内先輩の視線が痛い
これは後で何か聞かれそうだ

翼「じゃあこの事件、学園内は安全ってことか?」
殿内「んーまあ俺もこの件に関してはそこまで事情知ってるワケじゃねーからなー」

美咲「Aは何も教えてくれないしさ」
メガネ「なー」

…私をみんなで見ないで欲しい

野田「一概にまだそうだとは言い切れませんが、調査の結果
どうやらウイルスなどによる紛失の線は薄くなっているようです。

そうなると『感染』などの恐れはなくなるワケで、その他の人為的な原因の線となると
学園はまだ安全と言っていいかもしれませんね」

「人為的となると、その人物が外にいる限り、今は学園内は安全ってこと。
だから殿内先輩も、仕事をキャンセルして事件が落ち着くまでは学園にいるんでしょうよ」
美咲「先輩『も』ってことは、Aもかよ」
「…確かなのは今日は外に出てた予定だったよ」

のだっちの助け舟に出た
…でもコレ多分言ってはいけないことだったな、と反省

正直私が任務を請け負っているのはバレているし何の心配もないが