【学園アリス】MEVIUS Ⅱ (ページ4)

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ある朝、授業開始前、私は学園本部の部屋にいた
話されることは大体わかっている

初校長「…今世間を騒がしているアリス紛失事件。大体の事は君のことだから把握しているね?」
「はい…」

国内で大人のアリスが突如として「無くなって」しまう事件
アリスが無くなってしまう形とは全くの無関係であることから事件とされている

ウイルス性か事件性かまだわからないとしているが、十中八九人為的なものであるとみている
生徒の不安を煽らない為にそのような処置を取っているのだと推測するが

初校長「この件について、危険能力系を動かすつもりだが…。
一般生徒に対して守秘義務を命じる。…特に君の通う中等部で『紛失者』が出た事はね」

そう
学園の外の、大人のアリスだけが狙われている訳ではないということ

初校長「一先ず大方の予想はついているが、確定ではない。
情報が確定するまでの間、君は普段通りの生活を送りなさい。
任務は極力控えるよう通達するつもりだ。
…君のアリスが無くなるようなことがあれば大事になりかねないから」

怪しい笑みを浮かべた初校長を目の前にして私は恐ろしさを感じ取った
「…私も重々気をつけます。それでは」

引きつった顔を浮かべた私は部屋を出た
この件について勘付いているだろう教師に会いに行こうと初等部へ向かう

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時間はちょうどHRの終わった時間
廊下を歩いているのではないだろうかと予想を立て歩いているとナルと岬先生をみつける

「ねえ」
「「!?」」

私が声をかけると2人は肩を震わせて私の方を振り向いた
安堵した様子で、肩を撫で下ろす2人

岬「…あまり大人を驚かせるんじゃないぞ月城。
授業はどうした、HRの時間だろう」
「本部でお呼ばれしていてね、ここへはその帰りで寄ったの。…初等部は騒ぎになってない?」

岬先生に愛想笑いをして手を少しひらひらとさせる
ナル「B組は今んとこ特に問題も混乱もなしってとこかな」

岬「中等部の方は大変らしいぞ。
どこからか情報がリークしたらしくて。混乱を収めるのに必死らしい」

岬先生が私をみたあとすぐにナルをみる

「…流石噂大好き中等部。今ウチは大混乱って訳ね」

ナル「じゃあウチも遠からず情報流れてくるだろうなー…」
「学園から、しかも中等部から、紛失者が出てしまったからね…」

2人の視線が痛いほど刺さる

「…守秘義務で喋るなって言われてるから生徒には喋らないよ。私は大丈夫」

痛い視線が消えたことにほっとした