【学園アリス】MEVIUS Ⅱ (ページ22)

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棗「通報するならさっさとしろよ。ソコに校長やナル(奴ら)の犬も居んだろ。
それで『穴』のことがバレてここを色々調べられて困るのはもしかしてお前らも一緒じゃないのか」

言うな、コイツは
相変わらず上から目線な餓鬼だ
私の事も正しいけど嫌味ったらしい

櫻野「…どこまで知っている」
棗「さあな」

うわ、一触触発…
普段から棗はプリンシパルでもこんな感じ
今に始まったことではないが

蜜柑「蛍を助けたいんです。あいつらから特効薬を…、委員長のアリスを取り返して…。
だからあいつらが学園に入ってきた穴の場所が知りたいんです。
お願いですっ穴の場所知ってるならおしえて下さい!」

更に蜜柑が突っ込んでいく
櫻野先輩に近づいていき、凄い剣幕だ

櫻野先輩に近づいた蜜柑の頭に、先輩の腕が伸びていく

櫻野「…君は何か勘違いをしている」
殿内「チビ…っ」

…アリスを使おうとした?
しかしその瞬間蜜柑が先輩を突き飛ばす

蜜柑「うそっ…。何か知ってるくせに…何でなん。何で穴を…Zの奴らをかばうの!?
あんたらがZの仲間やから!?蛍のお兄さんのくせに…あんな苦しそうな蛍をずっと間近でみてたくせにっ」

強ち間違ってはいないのだけれど
残念ながらZの仲間ではない
志を同じくするものだ

「それは違うよ、蜜柑…」
ちゃんと今井先輩は今井蛍のことを考えているのに、と言おうとすると今井先輩が手で私を制する
蜜柑は私を一瞥するとまた喋り出した

蜜柑「ウチはお兄さんが、ホンマは蛍のこと心配してるんやってそう思いたかったから。
蛍だって…なのに…」

一気に目に涙を浮かべていく蜜柑
先輩達に目をやると、決め込んだように考えていた

櫻野「…その穴からZの人間が出入りした確証は何もない。

……なるほど、君は無効化のアリスだったね」

やっぱりアリスを使おうとしていたのね

櫻野「…Z侵入事件に関しては、既に学園は解明と捕獲に向けて捜査を開始している。
君達生徒個人が動いたところで何が変わるわけではない。

…と言っても君達はきかないんだろうね。

いいだろう、確かに穴は存在する。

その場所も僕らは知っている」

「櫻野先輩…」
昴「…秀」
まさか櫻野先輩が「イエス」というとは思わなかった

櫻野「だからといって僕らは君達にヘタに動かれるのを好まない。
条件がある。君達の行動、高等部の穴の一件。これらすべて学園に一切察知されないこと」