【学園アリス】MEVIUS Ⅱ (ページ1)

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次の日、やっぱり私は簡単な朝食を作って、ナルとご飯を食べた
今回はサボる、サボらないの言い争いはせずに家を出て来た
手元に制服がなかったので、早くに家を出てから寮により、それから中等部にやってきた

翼「おいっA!昨日また帰ってこなかっただろ!」

…前回と一緒
この間も翼と美咲に帰ってこなかったことを怒られたなあと思う

「ごめん、ちょっと用事で」
翼「ちっ…。どうせ変態教師(ナル先生)のとこだろ」
「えぇ…?」

わかってんなら別に良くない…?

美咲「そんなこと聞きたいんじゃないだろ!」
後ろから美咲が出て来て翼の頭をポカッと叩く

翼「そう、要が帰って来たんだよ」
「へぇ～!要帰ってこれたんだ!」
美咲「昨日、蜜柑と仲良くなったんだよアイツ」
メガネ「でも翼が余計なこと言っちまってよ、深く考えさせちまったみたいで」

…アリスの形か
要のは少々厄介で、アリスに底がない代わりに寿命が縮むタイプ
それなのに学園に利用されていて、それに怒った翼が瑠衣先輩に罰則印をつけられてしまった

「蜜柑は突っ走っていっちゃうタイプだからね…」
要は命を削るからといって他人にぬいぐるみを作ることをやめはしない
それを蜜柑は不思議に思うだろうな
そして要自身に突っ込んでしまうと思う

蜜柑はそういうタイプだ

そのようなことを考えていると担任が来てしまったので急いで席についた

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その日が終わり、夕飯の後に要の部屋を訪ねた

ドアをノックすると中から要の返事が聞こえてくる
入っていいみたいで、要の部屋に足を踏み入れる

「ごめんね、要。皆と騒いで疲れているでしょう?」
要「ううん、大丈夫だよ。Aちゃんとは、こうでもしないとゆっくり話ができないからね」

机に向かってぬいぐるみを造っている
要がいる方に歩み寄る

「それ、また高等部のお姉さんに?」
要「うん、可愛がってくれるみたいだから。調子の良いうちに作っちゃおうと思って」
そういうと少し咳き込む

「お願いだから無理しないでよ。心配させないで?」
要「ごめんね、翼にも大分心配かけてるみたいでさ｣

翼は大事な人のために自己を犠牲にするタイプだからね
特に親友の要ともなると

｢この間私も心配をかけたみたいで、無理させちゃった。…お互い似てるかもしれないね｣

クスクス笑うと要もつられて笑ってくれた

要｢そうだね、翼に心配をかける、似たもの同士だ｣

そう言って私達はまた笑った