【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 (ページ10)

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Contents(8) ページ10

初校長『君達には少しペナルティを負って貰おうと思ってね。柚香(あの子)があまりにも私の元へ来るのを拒むんでね』

ある日杏樹と共に呼び出されたかと思えばこんな話だった
柚香さんの為のペナルティね

…そんなの杏樹は勧んで受けるだろう
そうなればおのずと私の答えも見えてくる

杏樹『受ける』
『私も受けます』

柚香先輩には花姫の件でもお世話になっているし、こっちの方が初校長の愛人生活よりは余っ程マシだろう

初校長『はは…。君達ならそう言うと思っていた。行平先生からのお願いで君達の任務数を減らしていたが少し増やそう。いいね？』

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あれから本当に任務数は増えた
先生もペナルティを負わされているのか私達の任務増の件には口を出さなかったし、私達も決して弱音は吐かなかった

それは柚香さんの為にも

でも私達は少しづつ変わってしまった

｢煙草の吸殻…。大量の酒缶…。眠剤の処方袋、は…私と一緒か｣
任務が増えて少し経った頃、杏樹の部屋に通されるとこの惨状だった

部屋に入れてくれたということは私には見られても良かったということだが

…私も眠剤は飲んでいた
夜寝れなくなって病院で処方されたから

杏樹｢Aの分もあるよ｣

杏樹は私を誘った
そんなの断れる訳もなく
私は煙草を咥え、酒を煽った

任務の日は杏樹の部屋でこうやって過ごした

｢最近柚香先輩のとこ行ってないね｣
杏樹｢…逆にこの状態で行けるわけないだろ。Aもあんまり会ってないんだろ。花姫殿にも行ってねぇの知ってるし｣
｢バレてたか。…私も一緒。この状況で会うの怖いよ｣

もしこの状態がバレれば、柚香先輩に柚香先輩を庇ってこうなった事がバレてしまう
そうなれば柚香先輩は自分を責めるだろう
しかしこれは私達が好きでやってる事だ

杏樹｢…Aが居れば心強いし、今はこれで乗り切れる気がする。…気がするだけ｣
｢私も乗り切れる気がする｣

こういう時杏樹は何を思ってこういう事を話すのだろう
私の事なんか1ミリも好きじゃないくせに

｢…杏樹は柚香先輩の事が好きだから、ペナルティ負うことに即答したんでしょ？｣
杏樹｢知ってんなら最初っから言えよ｣
｢ずっと一緒にいたのに話してくれなかったのは杏樹だよ｣
杏樹｢…恋愛話なんて俺からする訳ないだろ｣

ちょっと恥ずかしがってそっぽを向いた
そんな杏樹が可愛いと思うと同時に、やっぱり私はどうでもよいのだと伝わってきて悲しくなった