【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 (ページ6)

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Contents(4) ページ6

泉水｢A！マジでごめん！お前のパートナーの杏樹貸してくれ！アイツ何とかして更生させてぇんだ｣

先生が杏樹を柚香さんのパートナーにすると啖呵切っていた次の日
先生は直に私に頭を下げに来た

｢…杏樹と3歳から一緒にいるから言えるけど、パートナー変えたぐらいで杏樹が更生すると思う？｣
泉水｢俺もいるから絶対ぇ変える。約束する。…今のままじゃ杏樹は優しさを何にも知らねぇまま大人になる。それだけは避けたいんだ｣
｢ま、いいんじゃない。私は知らない｣

読んでいた本に目を落とすと、先生は更に続けた

泉水｢俺はお前も救いたい。それだけは覚えててくれ。…じゃあ行くわ｣

言うだけ言って先生はB組を出て行った
お前も救いたい、ね

私の普段の態度を言っているのか、特別生徒の事を言っているのかは謎だけど多分後者
喧嘩はするけど、全部勝つし基本的私は被害者

それを除けば私の生活態度は良好で、優等生賞だって狙える位置だ…と思う

特別生徒はもう3歳からの事だし今更
先生は特別生徒担任だから、今の状況を何とか変えたいんだろうけど
初校長がいる限り無理だろうなとは思う

先生が出て行ってから数分して杏樹がB組にやってきた

｢どこ行ってたの？｣
鳴海｢屋上。空気が綺麗で頭が冴える｣
｢授業サボらないだけ偉いよ｣

ため息をついて杏樹は机に突っ伏した
思わず呆れてしまったが放置

｢さっき行平先生が、杏樹を柚香さんのパートナーにするのに頭下げに来たよ｣
鳴海｢…あれマジなのか…。昨日確かにアリス使ってあの女虐めて起きたら凄い顔の先輩いたけど。それにしてもめんどくせー…｣

綺麗な髪を自分でぐしゃぐしゃにして項垂れている

鳴海｢パートナー変えたぐらいで態度変わるわけねぇだろ。アホ教師｣
｢…私もそう言ってやった。でも先生はやる気だったよ。杏樹を、そして私を何とかしたいみたいだった？｣
鳴海｢Aも？｣

驚いた杏樹は突っ伏していた顔を上げて私を見た

｢私と杏樹は特別生徒で、先生はその担任。そういう事じゃない？｣
鳴海｢好きでやってる訳じゃねえ。アイツらが押し付けてくるからその通りに演じてやってるだけだ｣

…好きでやってる訳じゃない
学園にただ利用されているだけ
悪魔に魂を売り渡してしまったから始まったこと

今ならわかるけどあの時魂を売っていなくても特別生徒だったろうけどね

｢少しの間、パートナー変わって頑張ってみたら｣
鳴海｢…考えとく｣