【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 (ページ43)

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鳴海「みんな無事！？」
スミレ「鳴海先生！」
「…無理に体動かさない方がいいよ。フェロモンでまだ力入らない筈」

私が一声かけると、スミレは素直に座ったままだった
棗は体調不良も重なっていて、そもそも動けないらしい
元気なのは蜜柑だけだ

鳴海「レオは…」
「逃げた。…大丈夫殺してない」

最後は杏樹にだけ聞こえるように声を小さくしたけど、誰にも聞こえてなかったかな

蜜柑「わー！鳴海先生ー！」
杏樹に飛びつき、怖かったよーと伝える蜜柑
年相応だな、と一安心
棗は年相応じゃないからね

鳴海「君たちが無事でよかったよ。蜜柑ちゃんと正田さんの話をすぐに信じてあげられなくてごめんね。でもお陰で棗くんを助けることが出来た。ありがとう」
蜜柑「えへへ！」

棗が組織送りにならなかったのは蜜柑達のお陰
なんだけど脱走はちょっとね

鳴海「さあ、学園に帰ろう。みんな待ってる」

動けないスミレと棗を私が瞬間移動で車に詰め込む
そして私も厄介になろうと車に乗り込んだ

隣には杏樹

車が発進すると3人は緊張が解けてすぐに寝てしまった
慣れないアリス使用と、疲労が溜まっていて限界だったのだろう

鳴海「…ありがとうA」
「私が勝手にした事よ。あとで怒られるよ」
鳴海「3人が無事に今ここに居るのはAが居たからさ。…レオの事は残念だったけど」

レオ、ねぇ
何がどうなったら反学園組織に所属になるやら

「…昔の事は水に流すくらいしか出来ないね。反逆者のレッテル貼られた今、学園にはもう入れないだろうし」

昔は仲良かった
…今はそうとも言えない
レオがZの人間になってしまったから

「前回の脱走といい、今回の脱走といい私が助け舟出したからネメシスの事がバレちゃったなあ。今日なんてモロにネメシスだったし」

後ろを見れば3人ともぐたっと崩れて寝ている
この話は誰にも聞かれていない

鳴海「ネメシスであろとなかろうとAはA。それは蜜柑ちゃんもわかってるだろうし、中等部の教師だからあまり関わる事もないけど、今後関わっていけばいいんじゃない？」

「そうね。私のクラスの特力系と蜜柑仲良いみたいだからそのうち関わることは増えていくと思うけど」
鳴海「その子達も悪い先生じゃないって言ってくれるよ」

翼達ならそう言うと思う
あの子たちにとって私の悪い評判はあってないようなものだ
私によくちょっかいかけてくるからね