【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 (ページ42)

今日:28 hit、昨日:16 hit、合計:16,054 hit

｜ページ42

「はい、そこまで。久しぶりね、レオ」
レオ「A先輩…っ。やっぱり来ると思ってましたよ。先輩のアリスなら学園からここまでの距離なんてひとっ飛びでしょうし」

「…動いたら空間ごと消す」

私の忠告に苦い顔をしたZ達
言葉通り動くことはなく、私側に3人を瞬間移動で手繰り寄せた

レオ「よくもまあ、この紫堂の結界が張られた中でアリスを使えるもんですね」

嫌味のように聞こえるソレに私は笑ってやった

「私を誰だと思ってんのよ」
レオ「『ネメシス』様…」
「ご名答」

蜜柑「先生…？」
「ごめんごめん。大丈夫」

心配になって私の服を後ろからぎゅっと掴んでくる
ちょっと怖い思いをさせてしまったかもしれない

「私の結界じゃあ紫堂の結界には勝てないからさ。ちょっと乱暴するね」
レオ『そうはさせないっすよ。いやあ好き勝手やって貰いましたけど、先輩の結界じゃ俺のフェロモンは全ては防げない…。っ…！』

何故私が丸腰でレオの前にのこのこ来ると思ってるんだか
私は不敵に笑った

「そう、全部は防げない。だけど結界とフェロモンガードで大体は防げる。レオがフェロモンで喋ったとしても、たかが知れてるって事」

私は手を前に翳すと、外の見張りと同じように全員空間に囲った

「まあでも、こんなことしても無駄なんだろうね？」
レオ『無駄だね。A先輩が何の情で、俺達を消さないのか不思議だけど、その情に漬け込んで逃げるぐらいはするさ』

「…この結界の中で消せるとでも？」
レオ『先輩なら余裕だろ』

まあ確かに余裕だ
だけど人を殺すのは少々気が引ける
前回は殺される寸前だったし消したけど

「そろそろ迎えが来る…。外の連中も連れて帰ってね。一応空間の中に閉じ込めとくからさ」
レオ『また会いましょう、A先輩』

レオは最後まで私にフェロモンを使いっぱなしだった
いつか私に効くと思ったのか、それとも3人をフェロモン漬けにしようと思ったのか
とはいえ私は結界の中なので多少はフェロモンの効果は薄れる

私は3人を連れて倉庫から離れた場所に瞬間移動した

棗「お前っ！なんで逃がした！」
限界の体で私に怒鳴ってきた棗

「無差別に人を殺していい訳じゃない。少なくとも棗は分かるよね」
棗「ちっ…」

多分棗は分かってる
自分が任務で人殺しを担うからこそ、任務以外で人を殺しちゃダメな事よくわかってると思う

そこへちょうどよく学園の迎えの車が来てくれた
勢いよく扉が開き、杏樹が駆け出してくる