【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 (ページ39)

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私が一言発して、漸く私がそこに居た事を認知した先生方も多いようで驚いていた
何故ここに中等部の先生が…っていう気持ちなのか
はたまた何故ここに『ネメシスが』なのかは分からないけど

鳴海「神野先生！」
ドアが開き、そこからは杏樹と蛍、流架が入ってきた

鳴海「お忙しいところすみません。実はこの子達の話を聞いて頂きたいんですが…」
神野「鳴海先生！今それどころでは！」
「大丈夫。捜索に役立つ情報だから」
鳴海「A…」

私が口を挟むと、神野先生は大人しく杏樹の言葉の続きを待った

鳴海「さっきこの子達に言われて日向棗の病室を調べに行ったんですが、病室はもぬけの空(から)で本人が病室の外を彷徨いた形跡も一切ありません」

蛍「蜜柑達はレオが棗を誘拐したと言っていました。これはその証拠品です。レオを捕まえてください。多分3人は彼らのもとに居るはずです」

杏樹の言葉に続けて、蛍は言った
蛍が私たちに聞かせてくれた録音機の音声にはレオの音声がはっきりと残っていた
…それも誘拐を示唆した言葉を

レオが誘拐犯ね
いつからそんな不良になっちゃったのかなあ

「レオが反逆者だったとは…。これはうってかわってゆゆしき事態ですよ」
「…という事はこの事件、裏であの組織(Z)が糸を引いているってことに」

神野「これは一刻の猶予もありませんな。…警察にも連絡を」

反学園組織Zの関与を疑い始めた中、パンダのダーンスといった音楽が鳴り響き、蛍が頭に付けていたイヤーマフを使って喋り始めた

蛍「はいこちら蛍です。ああ蜜柑？あんたやっとスイッチ入れたわね」
「…おいおい」

まさかの蜜柑と連絡が取れたらしい蛍に周りはいよいよ顔を真っ青にさせた

鳴海「今井さん！？連絡取れたの！？」
蛍「…何か外野がうるさいから変わるわね。それよりアンタ大丈夫？」

蜜柑の心配をしながら、イヤーマフを杏樹に渡す
杏樹はそれを受け取り、1呼吸置いて話しかけた

鳴海「もしもし蜜柑ちゃん？僕だけど聞こえる？」

そしてそのままイヤーマフをスピーカーに接続して私たちに声が聞こえるようにしてくれる

蜜柑『先生ーっ！』
鳴海「今井さんから大方の事は聞いたよ。大変だったね、3人とも無事？」

蜜柑『あんな、あんな！ここどっかの港の倉庫やねん！あ、棗の具合まだ結構悪くて…』
スミレ『今気失ってるフリして縄で縛られてるんです！』