【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 (ページ12)

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Contents(10) ページ12

「柚香先輩が来た？」
鳴海「昨日来て、俺殴って出てった」
「やば。何したの？」
鳴海「煙草吸ってる所に来たからそれで」

ああ
その場面を見られちゃったんだ

「…もしかしてそれ私にも飛び火してこない？」
鳴海「さあ？するかもね」

私は思わず頭を抱えた
柚香先輩は杏樹が煙草吸ってるなら、私も吸ってるって辿り着くもんだろうな
押しかけてこない事を祈ろ

鳴海「それとフラれた」
「…フラれた？」
鳴海「柚香先輩の事好きって伝えた。そしたら『怖い』ってさ。俺の事気にしてないの知ってたし、まあいいけど」

そっかフラれたんだ
その事実は私の胸にストンと収まった
自分の好きな人がフラれた
それは私にとってチャンスだったけど、そうは思えなかった
何故なら…

「でもフラれても好きなんでしょ」
鳴海「まあね」

杏樹は諦めないだろうって事は知っていたから
だって昔から先生に気があるのを知っていたのに柚香先輩の事を好きになったのだから
ちょっとやそっとじゃ諦める筈ない

そんな杏樹を私は好きなんだよね

・

・

・

1人で部屋に居るときにやっぱり柚香先輩は現れた
それはもう凄い顔して

「どうしたんですか？柚香先輩」
柚香「Aもナルと同じ雰囲気なんだね…」

私の部屋を見渡して柚香先輩は悲しそうな顔をした
酒缶や煙草は置いていないけれど眠剤が入った処方袋は机に置かれたまま

柚香「最近全然会いに来てくれないし、花姫殿にも来ないから…。ナルに久々に会って凄い変わってて…。Aもって思ったら居ても立っても居られなくて来てみたらやっぱりこれで」
「心配してくれてありがとうございます。私も杏樹も大丈夫ですよ」

柚香先輩は疑った目で私も見た
これ以上この話をされるのも嫌だったので話題の転換を試みる

「…柚香先輩杏樹の事フッたんですね」

まさかその事を杏樹から聞いたの？と言わんばかりの顔で私の顔を見つめている先輩

「杏樹はそれだけじゃ柚香先輩の事嫌いにならないと思うので大丈夫ですよ。勿論私も。最近は花姫殿に行けませんでしたけど、大丈夫です。そのうち行きます」
柚香「…待ってるから」

柚香先輩はそれ以上何も言うことなく私の部屋を出ていった
納得してくれたかはわからないし、柚香先輩がきっかけで私と杏樹がここまで落ちたと思われたくもなかった
バレなければそれでいい

頑張っているのは私達だけじゃないから