(49)最後の授業 ページ31
鳴海「はい♡それじゃあチャイムも鳴りましたし、今日の能力別クラスはここまでとします♡」
ナルの一声を皮切りに皆教科書片手にこの教室を出ていく
でも私はすぐに出て行く事が出来ず、暫く椅子に座りっぱなしだった
鳴海「…帰らないの？」
「うん…帰るよ」
きっと教室を施錠するから私が出て行くのを待っていたのだろう
悪い事をしてしまったかな
ナルの声に急かされ、私は席を立った
「…こんな風に此処に座って授業を受けるのは今日が最後なんだって。来月からはもう体質系の私じゃなくなる」
今月最後の能力別クラス
来月初めから私は危険能力系所属になる
ドアに向かうように通路を歩き、黒板の前までやってきた
教壇に立ち、教室全体を見渡した
此処から見える景色は、仲間と共に笑い合い、時に競い合いながらお互いに努力して過ごしてきた日々
…ナルは何も言わずに悲しい顔をしたまま私の呟きを聞いていた
「今までも任務に駆り出されていたけど、移籍命令がくるなんて思わなかったな。…どうして私は夢のアリスなんて持ってしまったんだろう」
フェロモンのアリスも強すぎる所為で利用されてた
だけど『体質系』で居させてくれていた
夢のアリスは私を『危険能力系』にさせた
それだけで私は自分のアリスを憎む理由になった
段々と目の前がぼやけてきて、目が熱を帯びてくる
頬を一筋涙が伝い、気づいたら私は泣いていた
鳴海「大丈夫」
ナルがそっと私の側に寄ってきて、小さな背の私に合わせて屈んでくれる
そして頭をそっと撫でてくれた
…私は声を上げて泣いてしまった
鳴海「…アリスは神様からの贈り物、『ギフト』なんだよ。だからどうか自分だけは自分のアリスを好きでいてあげて？」
「ギフト、か…。それでも夢のアリスは余計だったな…」
鳴海「きっとフェロモンみたいに使いこなせるようになるし、自分のアリスを好きにもなるよ。大丈夫」
「ありがと…」
ふふっと笑って私をぎゅっと抱きしめたナル
また声をあげて泣いてしまった
鳴海「あらら…」
暫く泣いて、気が済んだ頃
外はすっかり夕方だった
漸く落ち着いたのでやっと教室を出た
後ろでナルが鍵を閉め、私の隣に並ぶ
鳴海「アリスの特訓付き合うからいつでも言ってね♡」
「…うん。ナルが過去の夢見てる時覗いちゃうからね？」
鳴海「そもそも僕が寝てるところに来れないでしょ」
「まあそうなんだけど」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 171人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Hakumu*(プロフ) - なつみさん» コメント・応援ありがとうございました！次作の方も読んでいただけるということで大変嬉しいです。今後ともよろしくお願いします! (6月6日 20時) (
レス) id: a79531c102 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！楽しく読ませていただきました♪幼馴染の鳴海先生も引き続き読みます！ (6月6日 14時) (レス) @page45 id: 452fe787e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Hakumu* | 作成日時：2022年11月9日 15時
