(29)かくれんぼ ページ3
普段綺麗にしていたけど、任務やら生徒会やら勉強やら忙しくてそれどころじゃなかった
部屋が汚い事に気づいて思わずため息をつく
いつも部屋を汚した時に一緒に片付けてくれた杏樹は学園エリアにいない
前は一緒に住んでたけど今は違うし
…寮のスペシャルの広い部屋で1人寂しく暮らしてる
それが普通と言われたらそれまでなんだけど
『なんでこんなのがこんな所にあるの！使ったら片付けるって言葉知ってる〜！？』
『知ってるよ！ちょっと忙しくてそれどころじゃなかったの！』
こんな言い合いをいつもしていた
懐かしい
昔から任務が忙しいと決まって身の回りは汚かった
…生活するのに精一杯だったから
杏樹に貰った小物や手のひらサイズのぬいぐるみを綺麗に並べながら片付けを開始していく
1人で片付けをするのがこんなにも寂しいなんて昔は知らなかった
今だからわかる事で思い知らされる
手を動かして徐々に綺麗になっていく部屋
ゴミはゴミ袋へまとめ、床に散らばっていた物は引き出しや机の上に収納した
ついに綺麗さっぱりになった部屋を入り口から眺め、ほっと胸を撫で下ろした
夕飯後から始めたのでさっさと寝ないと明日起きれなくなる
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アリスが関係ない夢を最近よく見る
予知夢でも過去の悪夢でもない唯の夢
夢に起こされ時計を見るとまだ深夜0時にもなってない
寝てからそんなに経ってない
頭を抱え、もう一度寝ようと布団に潜る
目を閉じようとすると涙が邪魔をして寝られない
思わずまたか…と呟く程最近は夢に杏樹が顔を覗かす
どれだけ寂しがり屋なのか…本当によく痛感させられる
別に会おうと思えば杏樹と会えるし、連絡だって取れる
杏樹がいないだけで毎日がこんなに楽しくないだなんて今までは気づかなかった
…杏樹、まだ起きてるかな
でも忙しくて私に構ってくれないかもしれない
やるだけやってみるか
構ってくれないならそれでもいいけどちょっとだけ電話をかけてみようかな
ベッドから這い上がって携帯を取り出す
連絡先から杏樹を探し出し、コールのボタンを押す
出ないかもと思ったけれど暫くコール音が鳴ると彼は出た
『こんな夜中にどーしたの？』
「寝れなくて電話かけちゃった」
電話から聞こえる声が優しくてまた涙が溢れる
『寝るまで話しててあげるから。…大方僕がいなくて寂しくて変な夢でも見たんでしょう？』
「…恥ずかしいから分析しないで」
『ほんっとかわいいんだからA。大丈夫だよ、ずっと愛してるから』
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Hakumu*(プロフ) - なつみさん» コメント・応援ありがとうございました！次作の方も読んでいただけるということで大変嬉しいです。今後ともよろしくお願いします! (6月6日 20時) (
レス) id: a79531c102 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！楽しく読ませていただきました♪幼馴染の鳴海先生も引き続き読みます！ (6月6日 14時) (レス) @page45 id: 452fe787e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hakumu* | 作成日時：2022年11月9日 15時
