【学園アリス】月夜の蒼月 (ページ45)

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Contents(23) ページ45

「来てくれてありがとう」
鳴海「いーえ♡退院おめでとうAちゃん♡」
「ありがとうナル」

無事体調も回復し、退院することになった
主治医が今の私の状況説明をする為に担任のナルを呼びつけた
授業のない時を見計らって病院に駆けつけてくれていた

「主治医が何言うのか分からなすぎて恐ろしい…。怒られなきゃいいんだけど…」

頭を抱えながらわかりやすくため息をつくとナルは声を上げて笑った

鳴海「だいじょーぶ♡Aちゃんの事ずっと診てくれてる優しい先生なんでしょ？」
「うん…」

ナルのテンションに乗せられながら、診察室にやってきた
約束の時間通りに到着し、扉をノックする

中から返事がして、扉を開け中に入る
優しい顔をしている香坂(こうさか)先生
…けどこの人、怒ったら怖い事を私は知っている

香坂「わざわざお越しいただき申し訳ありません。早速本題なのですが…。Aさんの体について。知っての通り彼女の能力のかたちは寿命を縮めるタイプ。…アリス使用について、普段は制御装置でのリミッターがかかっており、無闇には使えないようになっています。しかしリミッターが外れた時にアリスを強く使う傾向があり、寿命を減らしていっている現状です」

先生は私が仕事やってるの前から知っているし、その時にアリスを強く使うのも知っている
私がどういう仕事をやっているのか触りだけなら知ってしまっているから

香坂「何度アリスを使うなと言っても聞かず、体調を悪化させて病院に戻ってくるっていうのがいつもの流れです。それについてはアリスを使用せざるを得ない状況に置かれているので何を言っても無駄なのは分かっていますが…」
「…だから何度も言うけど、アリス使わないってのは無理なんだってば…」

小声で口答えをするとギロッと先生に睨まれる

香坂「…寿命的にはどんどん減り、それの弊害として咳や熱、だるさ、心臓の収縮、目眩があげられます。身体的に体が重くなり、思い通りにいかないようになってきている症状があります。今まで彼女本人しか知り得ない話だったので、鳴海先生にも知っておいて欲しいと思い、今回お話させて頂きました」

鳴海「そんなに深刻な話だったとは知らず…。僕の方からも気にかけてみていきます」
香坂「よろしくお願いします。…彼女は、まあアリスを今後も使うでしょうし。僕ら大人が見て行かないといずれ死んでしまうので…。どうかお願いします」

深刻な顔をする2人の視線が私に突き刺さった