月下美人の君【蒙恬ルート.2】 (ページ18)

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千変万化.4 ページ18

何だかとんでもない方向に行きそうで、思わず声を上げる。

A「えッ…？！」

昌文君「大王様…ッ！私情が…！
(Aも婚約したから、かつての暴走も
落ち着いてきたのに…)」

政「何を言うか昌文君！
…女兵士の密偵を育てるの大切な仕事だ！

ついでに、変装して全く違うAを
見ることも出来るなんて…
行くしかないだろうッ！」(鼻を抑える)

昌文君・壁
「「…(それが私情なんです！！)」」※心の声

政「…まぁ、(本気の)冗談はさておき、
信たちの成長を確かめられる場だ。

Aもぜひ、教官として気合いを入れてくれ」

A「………はあ」

政が行くというのなら、必然的に護衛の自分も強制参加だ。ややこしくなってきた事態に、さらに頭痛がした。

⭐⭐

A「ということで皆さんには、

三隊の軍事演習の際、
王室軍である事がバレないように変装して
潜入してもらうことになりました。

大王様も見ておられますので、
教官である私も参加します。

皆、同じ秦国軍の男たちだからと言って
手を抜かぬように…」

王室軍の中でも珍しい女兵士達は、そのほとんどが密偵に育てられる。女を生かした戦闘員として活躍出来るように、日々励んでいるのだった。

中でも普段実戦で活躍しないが、その武功は伝説となっているAの現場復帰と、大王様が
見ているとのことで、生徒達は大興奮だった。

女兵士「A隊長の実戦が見られるなんて♡

超やる気出てきたー！興奮するっ！！」

女兵士「フン…伝説なんて所詮もう古臭いのよ。

隊長よりも、
私の色香で男どもを虜にしてやるんだから！」

女兵士「あんたが、

A隊長に勝とうなんて100年早いわッ！

まずその顔面から生まれ直してきな！」

女兵士「なにぃー？？！」

ヒステリックな騒ぎが始まるが、強気な事は女兵士にとって必要だ。あえて黙認していたAに、恐る恐る内気な生徒が手を挙げる。

A「…どうしたの？」

女兵士「隊長…。

何をすれば任務達成…？？」

確かにバレないように、
変装するだけじゃ物足りないだろう。

うーーん。

脳内が仕事との事となったAは、

後で自分の首が締まるとも知らず
真面目に考えついた答えを提案する。

A「じゃあ…

各三隊の隊長を落とした人が勝ちで…」

女兵士「「はーーいっ！！」」

その内の一人が将来の旦那で、今の婚約者だと
知るもの居なかった。