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永遠の愛をキミに誓う.2 ページ1

はにかんだ笑顔の蒙恬が、ゆっくりとAの左手を掴んで持ち上げる。


蒙恬 「A…プロポーズしたはいいけど、
父の事や色々と準備が整ってなくてごめんね。


これ…受け取ってほしい。

…俺がAを愛するって気持ちは
死ぬまで変わらない証」


そう言って左の薬指に、光る指輪を通す。


A「………これ」


細くて白い彼女の手に、煌めく美しい宝石。
派手ではないが、洗礼された彫刻や所々に散りばめられた宝石達がとても美しい指輪だった。


手を上にかざすと、より光を浴びて輝き出す。



それが…結婚指輪だと理解した瞬間、

目から大粒の涙が出るのを
Aは咄嗟(とっさ)に顔を隠した。




だって……
せっかくこんな綺麗な指輪をもらったのに

もっと笑顔で喜ばないと。
ありがとうって笑いかけないと…。

泣き顔なんて一番ふさわしくない…。



その想いで蒙恬に見えないように、
逃げようとする体は、いつものように優しく
抱きしめてくれる腕に捕まった。



A「わたし…幸せすぎて怖い。

この幸せを失うが…怖い。

大切な人を失うのが……もう耐えられない」


そう言って体を震わせて泣く彼女を、
よしよしと慰める。
そう…彼女はいつだって自分を犠牲にして他人の為に戦ってきた。




蒙恬 「大丈夫だよ。


Aは、俺が守るから。」


普通の女性なら、妻なら、
夫の武運を祈って家を守る。
でも、Aには…どうしてもそれだけじゃ、
嫌だった。



涙がぼろぼろと変わらず、頬を濡らす中
その腕の中で蒙恬に向き合う。


A「今日…大王様から呼び出されたの。

王室直属護衛部隊の隊長にならないかって…。」


蒙恬 「……ッ!!」


それは、ある意味で将軍かそれ以上の
権威であった。
王室直属と言えば、選ばれた者しか入れない。




せっかく彼女の戦から引き離したと思ったのに…




そんな蒙恬の気持ちを知らず、
彼女は腕の中で懇願してくる。


A「わたしも、恬を守りたいの!



…だって、……誰よりも愛してるから。

貴方なしじゃ、もう生きていけない」



それは、最高の殺し文句だった。



A「だから、
…あなたが帰ってくる場所を

あなたが愛している国を


…守って待っていたいの。」

永遠の愛をキミに誓う.3→



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設定タグ:キングダム , 逆ハー , 蒙恬
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夏目 - 私も蒙恬推しなんで嬉しいです。もし蒙恬の子供ができた話も見てみたいです (2021年10月31日 7時) (レス) id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年9月19日 10時

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