絶対絶命 ページ50
敢えて誰も口にしなかった憎まれ役を買って出た関常。確かにまだ信はおけぬが、こやつも情に熱い男だという事は分かった。
⭐⭐
その頃、朝日も登らぬ夜更け。
A達、胡蝶隊はなんとか敵精鋭から逃れようと馬を飛ばしていた。餌としてAに食いつく敵はいつもの事だが、今回の敵は異常だった。
A「これほど、
離れた場所まで追いかけてくるなんて…！
このまま騰様が来れば、
背を討たれ全滅するのに」
それ程まで敵将が馬鹿なのか。
だが、戦力の削られ方を見れば敵の強さは分かる。
敵主将 「騰軍の助けは来ないぜ…！」
胡蝶隊兵士 「何ッ！
いつの間にか追いついた？！」
敵を指定の場所まで引き込んだつもりが、
逆に引き込まれていたとは。
背後には、絶壁の滝があり、目の前には茂みに
隠れた伏兵がいた。
A「…読まれていた？」
敵主将 「いやいや、あんたの動きは完璧だった。
…今回、こっちには切り札(スパイ)があったんでね。
不敗の女神の歴史も、今日俺が終わらせてやるかと思うと…嬉しくてたまらんよ」
干からびて細い身体の男は、嬉しそうに喉を鳴らして彼女を求めた。茂みから近く男達も、浅ましい顔でニヤついてくる。
しかし、自分の腕に絶対の自信があるAは
そんな男達を鼻で笑った。
こんな絶体絶命なんて…
幾度となく味わってきたのだから。
A「……かかってこい」
歩兵最大勢力でその力を爆発させてやる。
馬からおり、精鋭達も対抗する構えを見せた。
その青空のような綺麗な瞳が、
一度炎に燃えた時、多くの命が露に消えた。
⭐⭐
いち早く動いたおかげで、夜明け前に騰軍に到着した
玉鳳隊。問答の後、関常は文句も言わず順従に従っている。
だが、戦局を見た王賁が疑問をぶつけた。
王賁 「胡蝶隊からの連絡がない？」
騰 「ああ…。だが、あの場所はあくまで餌。
何部隊が攻めようとも、離散すれば陣形はまた整えららる。今問題なのは、敵主将が消えたことだ…」
地図を見て、騰から現状を聞くも彼女の部隊から連絡が来ないのが、異様に胸騒ぎがした。
指先で細かい地形まで確認していくと、胡蝶隊の横には絶壁の滝。
騰 「今回、玉鳳隊は独立遊軍として敵主将を発見し、即時撃破を行ってくれ」
王賁 「… 玉鳳、承りました」
Aの親代わりの騰も、二人の間柄を知ってるからこそ、今回自由に配置してくれた気がする。
まずはAの安否が最優先だ！
ー
「王賁ルート2」へ続きます
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09kokoa(プロフ) - kwkさん» kwkさん！ありがとうございます！嬉しいです。頑張って更新していきますね！ (2020年10月15日 20時) (
レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
kwk(プロフ) - 楽しくなって夢中になって読んでます。大変やと思いますが…更新楽しみにしています！！頑張って下さい！！ (2020年10月15日 9時) (レス) id: d400d18c11 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» さあやさん、コメントありがとうございます！さあやさんの作品も大好きです〜！ (2020年10月14日 11時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 王賁ルート待ってましたっ！更新楽しみにしてます〜！！ (2020年10月13日 15時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年9月13日 23時
