恋愛不適合者.6 ページ48
「姫様ッ！」と心配してくれる侍女達の言葉を振り切って、自身の寝台に身を投げると、あっという間に枕が涙で濡れた。
やはり、王賁と結ばれる事は無理だったのだろうか。
関常の言葉は、正しいが故にAの胸を抉った。
A「…逢いたい」
そんな事はないと否定してほしい。
A「…逢いたいよ。…賁っ」
他の女には、興味がない。
俺が愛するのはお前だけだ。
いつもみたいに、そう言って口づけてほしい。
王賁を想えば、想う程、苦しかった。
いつの間にか、
彼女も彼がいないと生きていけない程
王賁を愛してしまった。
⭐⭐
関常が城に帰ると、城の中は異様な空気に包まれていた。それは若君の凄まじい殺気が道場から漏れていたせいもあった。
王賁 「…次ッ！」
全ての鬱憤をぶつけるように、組手の相手を倒していく。そこには倒された相手の山が出来ていた。
その熟練されたの腕前を見れば、彼が女にうつつを抜かして遊び呆ける時間などない事を悟り、また関常は罪悪感に囚われた。
そんな一度こじれると、中々元に戻れない二人の元へ戦の知らせが届いたのだった。
⭐⭐
騰軍の五千人将として、胡蝶隊と共に組み込まれたA。有能な働きを持っても圧倒的な敵の数の前では苦戦を強いられていた。
開戦から三週間…あの夜から一度も王賁と会っていない。このままだと、本当に嫌われてしまったのかもしれないと心寂しくなる。
関常の言った通り、別れた方がお互いの為になるだろうか…と何度も同じ事を繰り返し悩んでいた。
そこに敵襲の知らせが襲う。
夜中だからといって寝かせてくれない。
今回の敵は執着にA達をつけ狙っていた。
⭐⭐
番陽 「賁様ッ！
騰軍より援軍の依頼が参りました！
…あそこには、A様の部隊が」
その時、独立遊軍として味方の援軍に回ってきた玉鳳隊にお知らせが届く。同じく戦に出ていた王賁は、番陽が声をかけるより素早く動いた。
王賁 「玉鳳隊 五千は直ちに騰軍の援軍に向かう！
皆、急ぎ支度せよ！」
関常 「無茶です。味方も疲弊しております、
せめて明け方、陣を整えてからでも」
王賁 「貴様と口論している暇はない。
…行くぞ！」
関常 「…戦に私情は持ち込まぬのではありませんか？」
その発言に強引に去ろうとした王賁の肩が
ピクリと揺れる。
ーーー
なんか王賁さんの話、長くなってしまうだよなぁ。
すみません。
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09kokoa(プロフ) - kwkさん» kwkさん！ありがとうございます！嬉しいです。頑張って更新していきますね！ (2020年10月15日 20時) (
レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
kwk(プロフ) - 楽しくなって夢中になって読んでます。大変やと思いますが…更新楽しみにしています！！頑張って下さい！！ (2020年10月15日 9時) (レス) id: d400d18c11 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» さあやさん、コメントありがとうございます！さあやさんの作品も大好きです〜！ (2020年10月14日 11時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 王賁ルート待ってましたっ！更新楽しみにしてます〜！！ (2020年10月13日 15時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年9月13日 23時
