恋愛不適合者.5 ページ47
関常 「王賁様は、未来の王一族を引き継ぐ御身。
貴方様も、その称号に惹かれ若君を好いておられるのでしょうが…所詮、若気の至り。
貴女様も婚前前の清純なお身体であるならば、
この恋は諦めた方が貴女様の為ですぞ…。
若君は将来、然るべき所から
然るべき女性と結婚する運命なのです。
自由恋愛など到底許されない」
A「………」
やはり、無理だったのだろうか…。
確かに「王騎の娘」という称号は、同じ一族の、しかも総本家の跡継ぎの彼には響かない。むしろ同門の分家の姫と笑い草だ。
この者も、王賁の為というよりは
見ず知らずの自分の為に、諭すように伝えてくれている気がする。
脳内では、先程の冷たい王賁の顔と
合従軍と戦った日。真剣な眼差しでプロポーズしてくれた王賁の顔が揺れる。
王賁 「A…この戦が終わったら、
俺と結婚してくれないか……？
…一生、お前を幸せにする」
その光景を思い出すだけで、涙が出そうだった。
A「…(駄目ッ！！)
…関常殿。貴方が言いたい事はわかりました。
御助言、感謝します。
ただ…ひとつ訂正して下さい。
私は、王一族の跡継ぎとしての彼に
恋したのではありません。
不器用で…一見冷たく見えるけど
誰よりも優しい…賁という一人の男性に
恋したのです。」
関常 「…ッ！！」
関常はそこで初めて悟った。
良からぬ芽は早いうちに摘んでおかねばならないと、実行したが…彼女は本気で王賁を愛してるのだ。
王賁の過去を知り、
疎まれながら育ってきた若君を思うと…
こうして家柄に関係なく、一人の男して愛してくれる女性がいる事が誇らしかった。
それと同時に、
自分が、しでかしてしまった過ちを深く後悔した。
だが、自分の発した言葉に間違いはない。
貴族の中でも上位に当たる家の女性でなければ、
結婚相手として選ばれる事も難しいだろう。
…そういえば、彼女の出家をまだ知らない。
関常 「貴女様はいったい……ッ！」
しかし、目の前に彼女の姿はもうなかった。
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09kokoa(プロフ) - kwkさん» kwkさん！ありがとうございます！嬉しいです。頑張って更新していきますね！ (2020年10月15日 20時) (
レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
kwk(プロフ) - 楽しくなって夢中になって読んでます。大変やと思いますが…更新楽しみにしています！！頑張って下さい！！ (2020年10月15日 9時) (レス) id: d400d18c11 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» さあやさん、コメントありがとうございます！さあやさんの作品も大好きです〜！ (2020年10月14日 11時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 王賁ルート待ってましたっ！更新楽しみにしてます〜！！ (2020年10月13日 15時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年9月13日 23時
