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狂瀾怒濤.4 ページ17

函谷関を守り抜く死闘から十五日がたった。蒙武本陣に組み込まれた胡蝶隊は、今か今かと出陣の時を待っていた。

狙うは、楚軍総大将の首ーー

蒙武 「待たせたな、貴様らッ!
俺並みに血の気の多い貴様らの出番が、
一番最後になった!だか、その沈黙もすべて
今この時のためと知れ。

全軍…突撃だァァァっー!!」

蒙武の一言に、Aも呼応して声を上げる。

A「行くぞッ!胡蝶隊ッー!!
私に続けー!!」

胡蝶隊「「「オオオッー!!」」」


今や勝利しか掴んでこなかった胡蝶隊のAと言えば、「戦の女神」として異名を他国にも轟かせていた。

女であることを敢えて武器として、自身を最上級の餌にして敵を狩るA。

その餌に今回食いついたのは、
楚将の媧燐だった。


媧燐 「負け知らずの女神っていう女がどんなもんか…私より美しい女は戦場に必要ないんだよ。

バミュウ!…項翼を呼べ」

それは、何もかもが狙い取りに考えた末の行動をとる彼女に取って、初めて私欲で軍を動かした瞬間だった。
⭐⭐

臨時的に五千人将となった項翼は騰との激しい激戦の中、途中の撤退命令を甘んじて受けるしかなくなった。

項翼 「なんで退却なんだ!麗!
もう少しで騰の首を取れたんだぞ!」

白麗 「バカッ落ち着け翼!…騰の首よりも価値があるから俺たち二隊で向かってるんだろ!」

項翼 「んだそりゃッ?!
騰の首より価値があるって…」

白麗 「女神の首だ……。

今やその噂だけで
秦国兵の指揮の高さを保っている。
ひょっとしたら将軍より価値があるぞ…」

項翼 「ッ?!チッ……!

ただ嬲って殺すだけじゃ飽き足らねェ。
臨武君の恨みをその女にたっぷり払ってもらうぜ!」

こうして二隊はAをターゲットに、
密かに暗躍した。

⭐⭐
その頃、蒙武本陣へと去っていく隊を見つめる蒙恬。

蒙恬 「…(楚将・媧燐。何を考えているのか読めない…。父・蒙武を討つとでもいうのか?

だが、向かったのは本軍以外の五千。
媧燐本軍の五万はここにいる。

だから、騰将軍もここは離れなれない。

誰かは、後を追うべきだ。

…!!

王賁…お前も同じ考えか!)

騎馬七百ついて来い!」

蒙恬が腕を上げた瞬間、
つけていた指輪に亀裂が入った。

蒙恬 「ッ……!?(A…!!)」

それは、以前お守りとして王賁とAとお揃いにした金色の指輪だった。


彼女の身に何かあったのか…?

悪い胸騒ぎがしてならなかった。

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09kokoa(プロフ) - kwkさん» kwkさん!ありがとうございます!嬉しいです。頑張って更新していきますね! (2020年10月15日 20時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
kwk(プロフ) - 楽しくなって夢中になって読んでます。大変やと思いますが…更新楽しみにしています!!頑張って下さい!! (2020年10月15日 9時) (レス) id: d400d18c11 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» さあやさん、コメントありがとうございます!さあやさんの作品も大好きです〜! (2020年10月14日 11時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 王賁ルート待ってましたっ!更新楽しみにしてます〜!! (2020年10月13日 15時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年9月13日 23時

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