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狂瀾怒濤 ページ14

その日から王賁と会う事はなくなった。意図的に避けていた事もあるが、あっちもAを避けているようだった。

あれから…自分の気持ちに蓋をしたA。
王賁の幸せを願って、必死に感情を押し殺した。
忘れよう…忘れようと戦に明け暮れ、いつの間にか武功だけが積み上がっていった。



そんな折、
秦国の存亡の危機に瀕する事態が起こる。

六国が手を組み、
合従軍として秦国に攻め入ったのだった。

胡蝶隊の五千人将となったAは、その凄まじい突破力を買われ蒙武の連合軍に配属となった。配置につく前に、飛信隊を先頭を行く信から声をかけられる。同じように蒙恬と…数ヶ月ぶりに見た王賁の姿があった。

蒙恬 「しっかし、えらいことになってしまったな。
ついこの前まで山陽だ何だと、
侵攻しまくってたのに。
…一転して亡国の危機なんてな」


王賁 「上層部の失態だ」

久しぶりに聞いた声。
…それだけで嬉しくなるなんて、馬鹿みたい。

信 「Aッ!!
山陽での戦いぶりだな…。

あれから戦場に行きっぱなしって聞いたが、
会えて嬉しいぜ!」


A「信も元気そうでホッとした。
相変わらず、どんな時でも前向きな所は変わってないねっ!」

信 「お、お前も可愛い所は変わってねェーつうか、

てか、もっと磨きがかかって
キラキラ輝いてるつっーかッ///」

確かに山陽での戦い以降、
Aは日に日に女性へと成長し、その美しさは
比べものにならない。今では「女神様」と兵士たちに崇められている程だ。

A「つうかが多いつーかっ」笑

クスクスと笑った彼女を久しぶりに見た。
張り詰めた顔も素敵だが、やはりAは笑顔が一番だと蒙恬は思う。

その中で会話に入らず一歩引いた所にいる王賁。
いつもなら信を切り刻んでもおかしくないのに。

蒙恬 「…(まーた、この二人は。
本当素直にくっついてくれればいいのに…)」

この戦で負ければ、文字通り地図から「秦国」が消え去る。今まで暮らしていた家も家族も仲間も全て。最後ぐらい幸せになってもらわらないと、自分が身を引いた意味がなくなってしまう。

膠着状態だった三人の中に、
まさかの信が爆弾を投下させた。

信 「A、もしこの戦に勝ったら
…俺と付き合ってくれねェーか?」

王賁 「…ッ!!」

蒙恬 「…お前ッ…何言ってんだ……!?」


A「……いいよ」

その言葉に男たちは、口をあんぐりあける。

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09kokoa(プロフ) - kwkさん» kwkさん!ありがとうございます!嬉しいです。頑張って更新していきますね! (2020年10月15日 20時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
kwk(プロフ) - 楽しくなって夢中になって読んでます。大変やと思いますが…更新楽しみにしています!!頑張って下さい!! (2020年10月15日 9時) (レス) id: d400d18c11 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» さあやさん、コメントありがとうございます!さあやさんの作品も大好きです〜! (2020年10月14日 11時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 王賁ルート待ってましたっ!更新楽しみにしてます〜!! (2020年10月13日 15時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年9月13日 23時

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