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雨過天晴.2 ページ30

王賁 「お前に心配されずとも、

男として、なすべき事ぐらい知っている」



脇目もふらず武術を磨き上げた王賁を知っているせいか、女心や女を喜ばせる術をもう少し勉強してほしかった。
…いや、正確には自分が彼の変わりになりたいという心の表れかもしれない。


蒙恬 「…(我ながら女々しい)」


Aから愛をもらえる仏頂面の幼馴染が、
心底羨ましかった。


蒙恬 「(いかん。いかん。

…二人を見守るって決めたんだ。)

じゃあ、俺たちは戦の後処理を

さっさと終わらせて

国に帰るとしますか〜」


王賁 「……ああ。




(…終わったぞ、A。
お互いに生き延びたな)」


この戦が終われば…


愛しい彼女との甘い日々を味わえる。


そう思うと、戦が終わって初めて


日常という何気ない日々が輝き出し出した。



…早くAに逢いたい。



王賁 「玉鳳隊ッ!

蒙武軍に加わり、合従軍の背を討つぞ!」


玉鳳隊 「「「オオーッ!!」」」


蒙恬 「…あっ!

ずるいっ!抜け駆け禁止っー!」


この後、玉鳳・楽華が元々蒙武軍にいた胡蝶隊と鉢合わせすることになったのだった。

⭐⭐

無事、咸陽に戻ってきた。
論功行賞の前に、暗黙の了解のように集まる四人。


いつも公式の場では、甲冑を着て女らしさを少しでも消しているAだったが、今日は勝利の喜びに甲冑を脱ぎ捨てて女らしく髪をまとめ上げ、淡い色の着物を着こなしていた。


その場所に行くと、既に三人は揃っていた。
一番最初にAの姿を見た信が声をかけるが、

時が止まったように口を開けたまま
動かなかった。


信 「おーッス………って、Aッ?!

(着物姿も可愛いッ!)」


A「…信!…二人とも。

無事でよかった…」


どんな時でも、他人を心配する優しい彼女。

年相応より大人びて見せた化粧しているが、

花が咲いた笑顔はいつものAだった。


信とAが向かい合って話していると、

間をわざと邪魔してくるように、

王賁が手で信を押し付け、Aを引き寄せた。


A「わっ…!賁っ…///」


信 「チッ…王賁テメェー!!
(えッ?!今、呼び捨てにした?!

聞き間違いだと言ってくれッ…!)」


信と王賁の睨み合いは激しく、
空中でバチバチと視線が火花を散らす。
まるで、背後に虎と龍がいるかのように、
威嚇し合っていた。


A「…(うわ〜)」汗

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09kokoa(プロフ) - kwkさん» kwkさん!ありがとうございます!嬉しいです。頑張って更新していきますね! (2020年10月15日 20時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
kwk(プロフ) - 楽しくなって夢中になって読んでます。大変やと思いますが…更新楽しみにしています!!頑張って下さい!! (2020年10月15日 9時) (レス) id: d400d18c11 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» さあやさん、コメントありがとうございます!さあやさんの作品も大好きです〜! (2020年10月14日 11時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 王賁ルート待ってましたっ!更新楽しみにしてます〜!! (2020年10月13日 15時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年9月13日 23時

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