月下美人の君〜外伝〜

【蒙恬×王賁】男の子 女の子.6 ページ6

A 「なっ！…女だからなんて関係ないよ！現に私の方が王賁くんより強いもん！」

王賁 「…(ブチッ)なんだと。」

A 「私は誰よりも強くなって、父親の剣として支えたいの！それに女も男も関係ない！」

蒙恬 「(おーとーっ。これはまずい状況になってきた。)…王賁、そろそろ俺たち帰るよ。
Aもさ、王騎将軍に見つかる前に帰らなくちゃね。」

A&王賁 「蒙恬(恬)は黙ってろ(て)‼」

蒙恬 「(あちゃー…)」

A 「見てなさい！王賁くん！次会った時もけちょんけちょんにしてあげるんだから。」

王賁 「一本取られたからと言って戦いは互角だった。次はないと思え。」

べーっと舌を出して睨むAを蒙恬が
「いいから、来なさい」と必死に引きずっていった。いつもの鍛錬場が、二人が居なくなった瞬間、嵐が去ったかのようであった。

王賁 「………」
番陽 「しかし、王騎将軍の娘とはいえ、舞を見ているかのようでした。女子(おなご)として生まれなかったら、さぞ武名高き武将になっていたでしょうなぁ」

「私は父上の剣になりたいの」と叫んだAが
自分と重なって見えて、柄にもなく酷いことを言ってしまった。
あの目…俺と同じ…。

王賁 「…番陽」
番陽 「ハッ！」
王賁 「鍛錬の続きをするぞ、俺はもっと強くなる！」


それからというものAのことが頭から離れない日々が続いた。

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