月下美人の君〜外伝〜

【蒙恬×王賁】男の子 女の子2 ページ2

蒙恬 「A遅いなぁ…。
何かあったのか、様子を見てきた方がいいかな…」
その頃、蒙恬は約束の場所で座って彼女の到着を待ちわびていた。
ふと、遠くからAの声が聞こえ急いで耳をすませ、彼女が来るべき方向を見た。


蒙恬 「ッッッッッ！！え！！A？！」


「おーいー！てーん！」って手を振って走ってくるA。
いつも可愛くて困っちゃう彼女は、今日は髪をひとつに結び、普段男がするような格好をしていた。

脇目もふらず走ってくる彼女が自分の目の前に現れた時、「思いっきり走ってきて疲れちゃった。」と
はぁ…はぁ…と荒い呼吸を繰り返すたびに、サイズがあっていない服から胸もとが上下に揺れるのが見えて、

蒙恬は思わず赤くなる顔を片手で押さえた。

蒙恬「(……………これはこれで、ありっちゃありかも／／／)」

こみ上げるものをなんとか我慢して、普段通りのポーカーフェイスで声をかけようとした蒙恬だったが、

A「……はぁっ…ん？…恬どうかしたの？？」と上目遣いで見つめてくる彼女と目が合った瞬間、心臓が大きく脈を打った。

蒙恬「はぁぁ……A！
オレもうだめかも。
その恰好反則っ！」

ビシッとデコを突くと「いてっ」と額を手で押さえて「でも、どうしても会いたくて…」とテヘッと舌を出す彼女。

蒙恬「……ッ！
(もう可愛すぎる！！可愛さの暴力！)」


A「噂の王賁くんに♪」


蒙恬 「え！？あ…ははっ。あっ、王賁ね。
そうだよね、そんな約束だったもんね…
(そこは恬だよって言ってほしかった！)」

A「？？ どうしたの？おかしな恬」

「早くいこっ！」と笑顔で走り出した彼女に、
と長いため息をつかないとやってられない。
「(本当にAに対して余裕ないなぁ。
オレ…)」と自分自身にも驚いたが、やられっぱなしも性に合わないので、急ぎ彼女を追いかけた。

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