【王賁】氷姫の憂鬱.5 ページ26
女中の使用人たちが、バタバタと騒がしく動き回る。彼女が来たのだろうか…。
客人ごときに、いちいち慌ただしくなるのは王一族宗家として見苦しい…、落ち着いたら使用人たちの振る舞いを正さなければ。
使用人 「賁様っ…！お客様がお出でです！
恐ろしく美しい姫君なので、どこぞの名家かとお聞きしましたら、聞いてことのないお家の方でして……ヤマ家？？、ヤマノタミ家でしょうか？」
混乱する使用人に、「下がれ」と命じて入り口向かう。
Aの顔が見たくて、小走りになる。
自分でも不思議だが、恋人同士になってから…今まで一人で抱えていた苦しみが、彼女と過ごす間だけ忘れられた。
入り口についても誰もがいない。
Aはどこだ？と目が左右に動く。
A「王賁……」
彼女の声がした方向へ、瞬時に顔を向けた
だが、思わず自分の目を疑った…。
目の前には咸陽の着物姿で、美しく着飾られたAがいた。
普段目に入れるのもはばかられるような、露出の高い服を着ている彼女。
幼少の頃から、口すっぱく注意しても「暑い」だの「動きづらい」など何かしら文句を言って言う事を聞かなかったのに…。
目の前の女は、どこぞの貴族の姫君のように
美しく輝いていた。
思わず、口を開けて言葉を失う王賁に
Aは似合ってない服装が不味かったのかなと心痛めた。
A「ご、ごめん…。変だったよね…？
正式に門から入ってくるの初めてだから
緊張しちゃってっ…！
やっぱり私は、いつもの木の上からの方が
性に合ってるというか…王賁には釣り合ってなかった…みたい…。」
始終無言の王賁に、気持ちがだいぶ落ち込んでいく。やっぱり蒙恬なんて信じなければ良かった。
髪をしばる簪を取ろうと、手を伸ばすと…
王賁 「お、おおお、お前、Aかッ！？」
指まで差されて、真っ赤なをして普段見ないその姿にあっと言う間に胸が高く動く。
王賁 「いつもの格好と違いすぎるぞ…///」
A「そんなに……？」
(やっぱり男に頼ったのが間違い…)
悲しそうな顔をする彼女の気持ちは分からなかったが、独り言ようにつぶやいた。
王賁 「………にあっ……てる…ぞ」
ロボットような片言しか喋れない。
まともに彼女を見ようにも、情けなくもまともにAの姿を目に入れるのも難しかった。
【王賁】氷姫の憂鬱.6→←キスしてみた（あかりさんリクエスト）
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もち - どれもすごく素敵です！月下美人の華は何処から見れるんでしょうか？ (2022年2月27日 13時) (
レス) id: f3ae2947c0 (このIDを非表示/違反報告)
テク - 楽華隊のリハーサルも、みてみたいです (2021年11月30日 20時) (レス) id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
凌 - 李牧、舜水樹、紫伯のお話をお願いします。 (2020年8月29日 22時) (レス) id: 0f75895f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年8月16日 12時
