face 38 ページ38
「関わろうとしないのには理由があるんだろうけど、それは言ってくれたなかったの？」
「教えてくれなかった…でも言いたいことはなんとなくわかった。
好きで一人でいるわけじゃないんだって一緒にいればなんとなくわかる。」
「…セフンは正直いつも無表情だったから、なんか話しかけづらいとこがあったんだよな。
でも、前学校に年上の女の人が来たんだよ。その人にだけは笑顔で話してたような気がする。」
女の人？誰だろ…
もしかしたら、ホンビンさんと一緒にいた人？
いや、まさか。
まだそうと決まったわけじゃないのに、決めつけるのは良くない。
「…ヌナって笑顔で駆け寄ってて…その時初めて笑顔を見たんだけどさ、すごいかっこいいっていうか、眩しかった。俺たちなんであいつを変人扱いしてるのかわからなくなったから。」
「…ジョンインのこと、悪く言うつもりないけど…
セフンは心が寂しいの。ううん。
きっと助け求めてるの。わたしがセフナを助けなければ誰も助けてくれない…
だから。」
「ちょっと待って、まさかA…」
「セフンを選ぶとか言わないよな？」
「違う。どっちも見捨てない。ふたりの間で昔何があったのか教えてもらう。
それでどっちもわたしが助ける。」
セフナもホンビンさんもわたしの大切な人。
もう無視はできない。
ならわたしが、助けてあげなくちゃ…
「…無茶言うなよ。ホンビンさんの秘密さえ教えてもらってないくせに。
どうやってふたりの真実を知るつもりなんだよ。簡単に話してくれるわけないだろ。」
「だから信頼されるように頑張るの。ジョンイン、ユナ、わたしのわがままを聞いて？
無責任なひと時の感情で言ってるんじゃない、本気だから、わたし。」
「…Aのその優しすぎる性格がダメなのよ。時には突き放すことだって…」
「突き放して悪い方向に行って後悔するぐらいなら、助ける方を選ぶ。」
ユナもジョンインも無謀だというように目を伏せてる。
やってみなきゃわからない。
お願い、ふたりとも、信じてよ。
「…すごい唐突なこと言うけどさ。わたし、小さい頃いじめられてたの。」
ユナもジョンインも一斉に顔を上げた。
目を見開いてこちらを見つめてる。
「なんでいじめられてるのかもわかんなくて、いつも一人で泣いててさ。
でも、その時一人の男の子に出会ったの。」
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作者名：プディン | 作成日時：2016年7月2日 12時
