face 32 ページ32
忘れ物とったはいいけど、何しよう。
何も考えてなかったよ、今家に帰っても誰もいないよね。
はぁ、どうしようか。
とりあえず街をブラブラしようかな。
なかなかできないし、よしそうしよう！
少し歩くと目の前に見知った顔がいた。
え。
ホンビンさんとこの前一緒にいた女の人？
二人とも険悪な雰囲気で歩いてる。
え、どうしよう。
鉢合わせにはなりたくない。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
「A！奇遇だな！」
向こうから聞こえてくる声に恐る恐る振り向く。
うわ、めっちゃ笑顔で手を振ってる。
隣の女の人も驚いた顔してるじゃん。
やめてよ。もう。
「こんなところで何してるの？一人じゃ楽しめなくない？」
「う、うん…」
キャラ変わってない？ほんとにホンビンさんなの？
お願いだから気まずい空気やめてよ。
「…ホンビン！あなたどういうつもり？」
「サラ。俺は話したいことは話したつもり。もういいから帰って。」
「納得できないの！この子に笑顔向けるよりもわたしに言うことがあるんじゃないの！？」
「…これからもいい仕事仲間でいてほしい、はい、言うべきことは言った。」
「ふざけてるの！？そんなこと言ってほしいんじゃないわよ！」
「…ふざけてないけど。さらに言うべきことは言った。さっさと帰ってよ。」
ホンビンさんがこんな低い声でしゃべってる。
それに、今まで見たことないくらい怒ってる。
二人に何があったのか、聞いていい？ホンビンさん
「…わたしとやったことあるくせに！今更その子の前で彼氏ヅラする気？」
「余計なことを言うなよ。さら、今度言ったらタダじゃおかない。」
「あんたの秘密を今ここで、この子にバラしてもいいのよ！」
「…お前を信頼して話したことだ。今更負け惜しみなんてやめてくれよ。あと…」
ホンビンさんはわたしの腕を掴み自分の方に引き寄せた。
え？
「…Aが俺の眩しい初恋の人だから。サラがなんと言おうと平気。Aがいれば俺はそれだけで平気。」
「っ…ホンビンさん？」
そのまま腕を引っ張られ人の少ないところまで連れてかれた。
「あの人誰？どういうこと？」
「聞きたいこといっぱいあると思う。でも今は我慢して。俺の言いたいこと聞いてくれる？」
「うん…」
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作者名：プディン | 作成日時：2016年7月2日 12時
