face 15 ページ15
ばれてはいけないのに。
俺が…二重人格だということ。
でもAに気付かれるのも時間の問題、、
どうすればいいだろうか、、
「何に悩んでるのか知らないけど…わたしと会う時にその白けた顔やめて。」
前から聞こえてくるその声にため息をつく
俺だって悩みたくて悩んでるんじゃない。
こいつは、サラ。
俺の仕事仲間であり、幼馴染。
仕事に忠実で、お酒が大好きな美人。
うん、まぁ、美人だな。
「お前しかいないじゃん？俺の病気っていうか…解離性同一障害のこと知ってる人。」
「そうだけど…仲良くなりたいって思う人ができたの？今まで嫌われたくないから程よい関係で、仲良くなりすぎないようにしてたのに…」
サラの綺麗なアーモンド型の目が開かれる。
そうだよ…心から可愛いって思える人が、愛しいって思える人ができたよ。
「その様子じゃ…できたってことね…あんたが困らないならいいけど、困るぐらいならやめておきなさい。病気のことがばれたって、いいことなんてないことぐらいわかるでしょう？」
「わかってるけどさ…いつまでもこんなこと言ってたら俺恋愛できないかもだし、気になる人ができたら仲良くしていかないとっておもうんだ。」
サラは呆れた顔をしてまたお酒に口をつける。
そして一気に飲み干すと俺の鼻の頭部分に人差し指をくっつけた
「あのねぇ、不安に思って恋愛をするなんて楽しくなくない？あんたが本当に好きかどうかもわからないじゃない、何かあったらわたしがサポートしてあげる。だから…無理に恋愛しようとするのはやめなさい。」
「無理なんてしてないよ、俺は…今だって会いたいと思ってる。ただもう１つの人格と既にあってしまってるから、すべて話そうか迷ってるだけだ。自分で好きに思う気持ちぐらいわかる。」
サラはもう１つの人格を思い浮かべたのか、顎に手を当てて考え込んでる。
すると突然ほおを赤らめ、うつむいた。
「サラ？何顔赤くしてんの？酔った？」
「ちがう…ほら、ビナさんでしょ？あんたのもう一個の人格。あの人って結構情熱的で、なんというか…恋愛上手じゃない？」
恋愛上手？ビナが？
サラから聞いた話で、わかったぐらいだし、よくわからない。
「そうなの？」
「あの…あんたでもありビナさんでもあるあんたに言いたくないけど…わたし、体の関係持っちゃったんだよね、あんたであるビナさんと。」
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作者名：プディン | 作成日時：2016年7月2日 12時
