face 11 ページ11
「結局Aいないじゃない…ジョンイン、仲直りちゃんと明日するのよ？」
さっきまで泣いてたはずのユナは
今困ったような顔で腰に手を当てて俺を見下してる。
うん。なんか…心配して損した…
「わかってるよ、だけどあいつに謝ったって俺の気持ちは届かねえじゃん。」
「はぁ…そんな弱気なこと言ってるから、Aもあんたのこと友達ぐらいにしか思えなくなってくるのよ！もうちょっと強気に行きなさい、憶病者。」
グサグサくるな、、いちいち…
でもその反面助けられてるとこもあるけど。
「なんなのよ、その顔」
「嬉しいなぁって思って…俺ユナのアドバイスなかったらくじけてたもん、今ごろ。」
おれがいきなり褒めたことに戸惑ったのか
顔を赤くしてそっぽをむいた。
「早くさぁ…Aに会いたいって思ってるおれはバカなのかなぁ…ホンビンさんは確かにいい人だと思うけど、なんであそこまでいっておれが好きっていうの気づかないんだよ。」
そんなおれの言葉に泣きそうな顔をするユナ
知ってる。全部。
ユナはおれが多分好きなんだろう。
でも、気持ちには答えられないことぐらい自分でもわかる。
「あの子に面と向かって告白すれば気持ちは伝わるわよ、まぁ多分振られてしまうだろうけど。」
「は、なにもフォローになってねえし笑
でも。当たって砕けろもいいかも知んない。」
ユナはそっとおれに近づいて手を握った。
ぎゅっとじゃなくて、柔らかく
「好きな気持ちをやめろなんて言わない。だけど…悲しそうな顔を見てるとこっちまで辛いの…」
「悲しそうな顔？俺顔に出ちゃってんだ。なんだろーな…恋しなければこんなに傷つかなかったかもしれないのにな…」
泣きながら刻々と頷くと
その度に落ちる雫が俺の手に落ちていく
「傷ついてばかりの恋愛って…どう思う？」
突発的な質問にユナの綺麗な顔がこちらを見つめる
「悪くないんじゃない…相手が振り向くぐらいの信念の強さならね。」
「ふっ…上等。俺、そんな恋愛も楽しめるぐらい信念強くなってやるよ。」
ユナは軽く微笑むと俺の手を離した
「頑張りなさいよ。A、もしかしたら学校にいるかもしれないじゃない。校門のとこで待ってて一緒に帰れば？わたし帰るね」
そう言って小さく手を振ると
教室から出て行った
「傷ついてばかりの恋愛か…」
そっとAの笑った姿がでてきて
小さく微笑んだ
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作者名：プディン | 作成日時：2016年7月2日 12時
