59 ページ9
走ると身体中が痛いから、歩くしかないのがもどかしい。
1時間しかないのに、こんなモタモタしてたら見つからないよ。
「…ジョンインおっぱ。」
「なんだよ、ファヨン。」
「好きって言ったら…どうしますか？」
「…別にどうもしないけど。」
「嘘です、心が揺れてますよ、オッパ。」
仲良さげに話すジョンインさんと、ファヨンと呼ばれる可愛い女の子がいた。
…妹さんとかかな。
でもやっと見つけた。
「…ファヨン、俺は忙しいんだ。後にしてくれないか。」
「嫌です、キスしてくれたら許してあげます。」
「キスって…お前はシヨンがっ…」
「オンニがなんです？わたしのいうこと聞いてください。」
上げかけてた手は、下にずるっと落ちた。
目の前でジョンインさんにキスするファヨンさん。
また鼓動が早くなる。
今度は嫌な感じで胸が痛くなる。
「…はぁ、わかったよ。」
「ふふ、おっぱさすがですねー。」
「喋るな、うざい。」
今度はジョンインさんから強引に、ファヨンさんの首元を掴んで自分の方に引き寄せキスしていた。
…本当タイミング悪い。
なんでこんなとこ見ちゃうんだろ。
今まで考えてた言葉、全部真っ白になっちゃったじゃん、ジョンインさん。
「…もういいだろ、俺行くとこあるから。」
「え、ちょっと待ってくださ…」
「A？」
こちらに気づいた二人は、驚いた様子でわたしを見つめてる。
やめて、そんな顔で見ないでよ。
「待てよ！A！」
「っ…来ないで！」
なんで追いかけてくるの？
あの子と仲良くやってればいいじゃない、どうせわたしのことなんか好きじゃないくせに。
「…待てってば。あれは違うんだって。」
「何が？別に嫌だなんて思ってない、さっきの続きして上げなよ、喜ぶわ。」
「お前に言われると腹立つ。俺がキスしたい相手は俺が決めるし、現に一人しかいない。」
やけに落ち着いた声が鼓膜に響く。
期待させるような声と言葉、もう嫌だ。
拒めない、ほらまた反らせない。
ふとセフンの言葉を思い出す、あぁ確かにセフンの言う通りだったかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 78人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
プディン(プロフ) - ライオンさんさん» ご感想ありがとうございます！大好きと言っていただけるなんて…本当に嬉しいです！更新頑張りますので、これからも応援していただけると嬉しいです。 (2018年3月10日 18時) (
レス) id: 04970d848d (このIDを非表示/違反報告)
ライオンさん - この様な小説大好きです！これからも更新頑張ってくださいね！ (2018年2月8日 18時) (レス) id: 163b1cba9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：プディン | 作成日時：2017年8月13日 15時
