71 ページ21
あーどうしようかな、Aに会いたくねえ。
今会ったら酷いこと言う気がするし、第1あいつの泣き顔を見るのが辛い。
でも、顔を見ないのも辛いってのが重症だな…
あの日の火事以来、ベッキョニヒョンはもう自首したし、セフンは一回しか見てないし、それ以外のみんなは来る気配もない。
連絡を取る手段もないし、やっぱりみんな縛られる生活から逃れたかったのかな。
本気でAを好きなのは、ニョリヒョンと俺だけだったのかな。
そう思うと、少し苦しくなる胸を押さえて、病院から出ようとすると、誰かに声をかけられた。
「あの…ちょっといいですか？」
「っ…」
聞き覚えのある声にまさかとは思ったが、紛れもなく目の前にいるのはニョリヒョンだ。
…あの時、死んだはずじゃ…
「驚かせてしまってすみません、僕カメラマンやってて…君スタイルがいいからモデルお願いできないかなって思って…」
「…あ、あんたが…なんでここにいるんだよ…」
「え？」
「あの時死んだはずなのに！なんでニョリヒョンがここにいるんだよ！」
「…あの、僕たち初対面だと思うんですけど…」
明らかに困惑した顔。
知らないふりをするつもりなのか？
「そうやって…嘘ついて…あの火事のことをなかったことにする気なのか？」
「火事って…何なんですか？しかも、初対面の僕に対してなんでそんな口調なんですか？」
「ほんとに…何も知らないのか、ヒョン。」
「知らないも何も、僕は君と会うのはこれが初めてですよ。すいません、モデルの話はなかったことに、失礼します。」
「待て！ちょっと…待ってください。モデルはやりますから、俺の話を聞いてください。」
やっぱりいいです。と帰ろうとしていたニョリヒョンの腕を掴み、引き止めた。
「…で、君の話ってなんですか。」
「さっきは気が動転しててすみません。でもあまりにもそっくりだったんです。」
「少し前にも髪の長い女性に誰かに間違われたました。もしかしたら…それと関係あるのかなって…」
「っ…どんな人でした！？」
「あっと…割と綺麗な人で、口元にほくろがあった気がします…」
完璧、Aだ。
どんな反応したのか、Aは俺に向けて泣くことなんてなくなるのかな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 78人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
プディン(プロフ) - ライオンさんさん» ご感想ありがとうございます！大好きと言っていただけるなんて…本当に嬉しいです！更新頑張りますので、これからも応援していただけると嬉しいです。 (2018年3月10日 18時) (
レス) id: 04970d848d (このIDを非表示/違反報告)
ライオンさん - この様な小説大好きです！これからも更新頑張ってくださいね！ (2018年2月8日 18時) (レス) id: 163b1cba9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：プディン | 作成日時：2017年8月13日 15時
