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22*行き着く先は ページ22







私たちの関係の行き着く先は何処なんだろう。


タクシーから降りた後も手を引かれたまま歩く。その後ろ姿をジッ…と目に焼き付けるように見つめた。


その黒い髪も、猫みたいな目も、のらりくらりした所も、意外と低い声も嫌いじゃない





「…ユンギさん、」





名前を呼べば、ゆるゆると振り向く顔。


無視はしない。でも返事もしない。





「…もう自分で歩けますけど」


YG「離したら迷子になるだろ」


「子どもか。」





そう思うけど手を振り払えないのは、どうして。


……ていうか、もう既に迷子になってるような気がする。自分が何処に居るのか、どこに行くのか。


それが分からないのは、怖い。





「(いつまで手、繋いでるんだろ)」





なんて考えてながらいつも通り彼の自室に入った瞬間、ぽいっと私の身体はベッドに放り投げられる。





「ちょ、ユンギさ…っ!」


YG「寝ろ。」




起き上がろうとしたら毛布を頭から掛けられる始末。


優しくされてるんだか、いじめられてるんだか。





YG「俺はお前の事情に踏み込めないから」





言葉は少ないけど、これがユンギさんの気遣いと優しさなのは分かった。…わかったから、泣きたくなった。





「………シャワーも浴びてないのに」


YG「文句あるなら出てけ」


「ないです」





毛布で顔を半分隠したまま、ベッドに腰を下ろしてるユンギさんを見つめて声を投げる。





「どうして、私を助けてくれるの」

YG「…気に入ってるから?」





その言葉は嘘じゃない。


でも、その言葉の重さが分からない



半身を起こして縋るように彼を見つめれば


慣れたように落とされる軽いキス。





…その、少し雑なキスの仕方は好き。





YG「取り敢えず、寝とけ。」

「嘘でしょ…」





無理やり寝かしつけるユンギさんの
私を見つめる目がビックリするくらい優しくて、



確かに心が揺れる音がした。

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作者名:ただのルート | 作成日時:2024年2月28日 23時

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