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16*馬鹿みたい ページ16





私って案外冷めてるのかな。


あんなにテヒョンの側にいたいって


愛されたいって願っていたのに。




その気持ちは確かに無くなっていない。


だけど以前ほど強いわけでもない。




それはテヒョンにとって


私が友達でしかなくて愛されることはないって


心のどこかで知っていたからなのかな。




「あ、ホソクさん」

HS「おーAも昼食?」

「はい。コンビニ行こうかと」

HS「あぁ、それなら俺も行く」




なんか珍しいな、ホソクさんと2人きりって。


話すことは多いけど2人だけで話すのは初めてだ。





HS「最近テヒョンが昼飯付き合ってくれなくてさー」

「あぁ、喧嘩でもしました?」

HS「まさか。ていうか、A知らない?」

「え?」

HS「テヒョンがジウと一緒にいるの」



ジウ、ってあの?


テヒョンに番号聞いたりしてたあの子?




「(…あぁ、そういうことね)」




ほらね、テヒョンは直ぐに私の代わりを見つける。


週末の誘いが無かったのもこれが理由?


私の中の感情が確かに冷めていく。


悲しいっていうより、多分、これは諦めだ。





わかってた。こうなるのは。


遅かれ早かれこうなっただろう。




私は嘘でそれを先延ばしにしてただけ。





「お似合いですね、あの2人」

HS「まぁ見た目はそうだな」

「テヒョンが羨ましいです」

HS「本当だよなぁ」



こんな時なまで勝手に出てくるのは、嘘。


だけど、もうそれしか言えない。


私はテヒョンの特別じゃないし、


縋るのも何だか疲れたし。





……今日は水曜だけど店にいるのかな。




今夜はテヒョンのことを考えたくない。


この気持ちをこのまま手放したい。




(…本当に、私って薄情)




自分が馬鹿みたいで笑いがでた。

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作者名:ただのルート | 作成日時:2024年2月28日 23時

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