12*馬鹿な女。 ページ12
、
YG「何で今日はそんな不細工なわけ?」
「開口一番にそれ?」
YG「じゃ、今日は普段より綺麗ですねって言えば満足か」
「嫌味にしか聞こえないんですけど」
YG「嫌味だからじゃねーの」
すごい。吐く言葉全部が嫌味だよこの人。
私より色白な肌の横顔を睨みながら乱雑に椅子に座る。
YG「男らしい座り方だな」
「素直に雑って言われた方がマシです」
YG「座り方、雑。」
「………」
ユンギさんはこちらを見ず
淡々と冷たい言葉だけを吐き出してる。
あー、本当なら私、テヒョンと過ごしてたはずなのに。
嘘は得意だって自負してたのに。
「何で私、ユンギさんと居るんだろう……」
YG「お前が勝手に来たんだろうが」
それはそうだ。
でも私の行く場所なんてテヒョンの側以外、ここしか無い。
突っ伏する私のピアスを
猫みたいに指先で揺らす彼が言う。
YG「……テヒョンに振られた?」
何でそんなに鋭いの。
他人に言われると余計に虚しくなる。
こんな顔見られたくないし
彼の顔も見たくないから、顔はあげない。
「誘い、ドタキャンされただけです。その場で。」
YG「お前が誘ったの?」
「テヒョンから誘われてその場でキャンセル。」
YG「意味わかんねーな、そいつ」
「いや自業自得なんだけどね、私の」
YG「へぇ、庇う必要あんの。」
食いつく所違うって。
別にテヒョンを庇ってるわけじゃないし。
「他の男について行くなって冗談で言われて、動揺しただけ」
YG「………ほんと、馬鹿な女。」
悪態つくわりには、
私の頭を撫でるその手つきは優しくて。
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作者名:ただのルート | 作成日時:2024年2月28日 23時