11*責める資格 ページ11
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私はユンギさんの手を取ってどうしたかったんだろう。
行き場のない気持ちをただぶつける為?
……なんかしっくりこない。
でもあの目で見られると、嫌とも言えないのは確かだ。
TH「A」
「あ、テヒョン」
TH「今日って金曜日じゃん」
「……そうだね」
TH「来る?」
どこに?なんて、
聞くほど流石にバカじゃない。
「行くけど、泊まらない」
TH「相変わらずだね。いいけど」
「テヒョン。私たちって友達だよね」
テヒョンが一瞬目を見開いたけど
またすぐにいつもの笑顔になる。
表情管理、しっかりしてるね。
私なんかと違って。
TH「当たり前じゃん。まさか知人だと思ってんの?」
「知人だったらついて行かないし」
TH「だよね。俺以外の男に簡単について行かないでね」
ぎくっと心臓が強張る。
顔に出したつもりは無いけど
テヒョンはすぐ私の一瞬の動揺に気づく。
テヒョンが気づいたことに、私も気づいてしまう。
そんな冷めた目、されたら、嫌でも。
TH「……A。やっぱ今日やめとこうか」
「………テヒョン」
TH「ほら、俺ホソギヒョンに飲みに誘われてたし?」
それなのに誘ったの?
………って言葉は何とか飲み込む。
「わかった、じゃあまた今度ね」
私にテヒョンの嘘を責める資格はない。
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作者名:ただのルート | 作成日時:2024年2月28日 23時