モブだって可愛いだろうが **

105.モテ男たちだってフリーズ待ったなし ページ23

、








ー赤葦side












「いやー、まさか国見ちゃんがサーブ当たりに行くとはね」




「そうですね」




「まぁ二次災害で頭打ってたけどあの子」




「そういう奴なんで」
















医務室に向かう道をスタスタ歩く俺たち。



……というか。


















「…………何当たり前に来てんですか」








「え？俺国見ちゃん見にいくだけだよ主将だし」


「俺はほら、国見？って奴に謝りにな！」


「んで、木兎の目付役が俺な」
















よりによって喧しい3人がついてきた。



しかも最もらしいことを言ってるが。













「本心は？」











「Aちゃんの心境を聞いてバカにしに！」


「Aのモブマネっぷりを見に行くんだよ」


「Aと国見が何かなってねーかなと。」

















揃いに揃って理由が酷いな。










普段は目立たないモブマネでもこういう時の野次馬人気は高くて困る。











この3年3人を連れてくのか…と、考えただけで疲れるが及川さんが肩組んで耳打ちしてくる。

















「そういう赤葦くんは何で来たのさ」



「国見を牽制しに来ました」



「あ、そこオープンなんだ。ていうかウチの怪我人に対してそれって。」



「木兎さんの謝罪も兼ねてです」










「え、何で俺？」


「……………いや、木兎くんのサーブの件ね」


「ああ！謝るんだったな！」

















及川さんの目が明らかに冷めている。俺も無表情を保ったまま。















「…すみません、悪意はないんですけど」



「…うん、まぁそんな感じだよね」



「後で謝らせますので」



「赤葦くんいつかぶっ倒れるよ過労で」
















何事も慣れれば平気だと口にする前にいつの間にか医務室の前まで到着。












「どーするよ、ドア開けたらお取り込み中だったら」












木葉さんがクイっと親指でドアを指す。



………随分と楽しそうだな。














「だとしたら困るので開けますね」


「お前は躊躇も何もねーな！！」






「いや早く邪魔したいんでしょ2人っきり」


「…………納得しかできねぇ。」















木葉さんの愕然とする声を他所に何も知らない木兎さんとドアを開ければ、











「あ。」



「……え、」










国見と抱きしめ合ってるAがいた。

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