裏マネの業務。2 **

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「何あれ、あんなの聞いてない」


「…惚れ直した？」


「…惚れ直した。」













軽い練習試合終了後、私と赤葦で外の水飲み場でボトルを洗う今。















「言っただろ、頑張るって」


「予想以上にも程がある」


「何かご褒美的な物、無いの？」


「…………はい？」














それも聞いてない。何、そういうシステム？



私が何かあげると頑張れるシステムか。



……今、ある物。渡せる物。













「…ご褒美の洗いかけのボトル。」


「いや要らないから」


「これしか無いんだよ」












あと他にあったっけ…、とか無駄に考えてると



赤葦が、ふと私の横髪を払い。














「……例えば、Aから抱きつくとか。」


「試合前にハグしなかったの根に持ってんの？」


「全然。」


「嘘だ。ていうか、そんなのがご褒美？」


「十分だよ、俺には」














洗ったボトルの水気を取って、カゴに戻す赤葦。




「ほら、両手空いたから。」とか抱きしめ返す気満々なんですけど。




仕方なしに私もボトルをカゴに戻して、赤葦の腹に思い切り飛び込む。















「……安上がり。」


「そう？」


「そうでしょ。何なら業務に赤葦を癒やすことも組み込んでやろうか」


「名案だな。そうしてよ」















仕事が増えた。

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