裏マネの業務。2 **

67.ご機嫌斜めとか可愛いレベル ページ17

、








部活に行く前も教室まで迎えに来たバレー部一同。


しかし私の悪のオーラを察したのか、逃げ帰る。


あの野郎、絶対1発ビンタくれてやる……！












「…………何禍々しいオーラ出してんの」



「あんたの所為でし…………赤葦！！」



「俺の教室前で何してるんだよ」



「赤葦待ってたんだよ」









「……ごめん、不意打ちは。」


「照れる場面じゃないんですけど」












どう考えても青ざめる場面でしょうが。



一応人目があり過ぎるので、私は赤葦を連れていこうとしたけど、



不意に昼休みに振り払われたのを思い出す。














「…………。」



「何、その恨めしげな目は。」



「手…振り払わないんだ？」



「払わないけど……」














それが？って言いたげな目に無性に腹が立って



そのくせ振り払われなくて安堵してる。



……とりあえず場所を変えよう












『え……逸見さんと赤葦くん？』


『確かバレー部でしょ？それじゃないの』










私たちは目立ちすぎる。










・










「…………。」













今の私には規則すら怖くなくて、立ち入り禁止の貼り紙を無視して



一歩、生温い風が吹く屋上に足を踏み入れる。



全部マシンガン並に問いただしてやる…ッ















「……何そんな怒ってるの、Aは」


「怒ってませんが？」


「…何で機嫌斜め？」














悠々と屋上まで入って来て、扉を閉め



ストンと普通に座る赤葦。



ご機嫌斜めとかそんな程度じゃないわ














「言わないと分からないだろ。A。」



「……。」












少し呆れたような宥めるような声。



分かってるけど、言おうとしてるけど、先手を打たれると余計に言い出せない。



ていうか親かお前は！
















「A…………え、」



「…何、」



「いや…どうしたの、Aから捕まりに来て。」



「別に捕まりには来てないわ」



「俺が逃がさないの知ってるくせに。」














座ってる赤葦の膝の上に正面から座ると、それが意外だったのか、でも嬉しそうな声を出される



しかも即座に私の背中に腕を回してガッチリ逃がさないようホールドする赤葦。




実行早過ぎるんですけど











「…本当に、どうしたの。俺何かした？」


「記憶力どうなってんの赤葦」









…それと何で赤葦から香水の匂いするの。

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