08.赤葦side ページ8
、
分厚いレンズに常備されたマスク、顔も見えなければ肌の露出さえ無い。
白福さんと雀田さんの顔面偏差値に比べてAの場合は計測不能。
だからか、
「…いや、マジでおっかねえよな。誰だ我が梟谷マネちゃんズはハズレなしとか言ったの。」
「森然のブロッコリーだろ。」
木兎さんと木葉さんは部室でその事を気にしてる。
そんな話ばかりしてないで早く着替えて欲しいんですけど。特に木葉さん。
「なぁ、赤葦ー、お前怖くねーの?」
「別に怖くはないですよ。顔が見えないだけで」
「それが怖いって俺ら言ってんだけど。」
ああ、この人達はAの恰好の理由を知らないからな……。
偶然とはいえソレを知った俺は少し口角を上げつつ、ジャージのチャックを上げる。
「そんな勇者あかーしにこれをあげよう!」
「…何ですか、これ。」
「Aの生徒手帳。中に何か入ってたんだよなぁ」
「え、何?何入ってんの?好きな男の写真?」
渡しといて、と木兎さんから軽々任された生徒手帳には確かに数枚紙の切れ端が見えた。
……というか、木葉さんはこういう時だけ興味津々ですね。
「残念ながら写真では無いです。」
「マジか。んじゃ、そろそろ着替えるか」
「興味失せるの早すぎだろ木葉ッ!」
そう言う木兎さんこそ興味の移り変わりが激しいですけどね。と、内心思いつつ口には出さない。
支度を既に終えた俺は一つの生徒手帳を手に、ロッカーの扉を閉めて部室のドアに向かう。
「…つーか、よく怖がらず近づけるよな赤葦。」
そんな不可解そうな顔で問う木葉さんに振り返り、小さく口角を上げて
「……俺がAを怖がる訳無いですよ。それと、この生徒手帳は俺から返しておきますね。」
その''楽しみ''をジャージのポケットに忍ばせて
先に失礼します。と部室を出た俺の口は弧を描く。
(……好きな人を怖い、なんて思うわけ無いじゃないですか。)
964人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ただのルート(プロフ) - おみおみさん» コメントありがとうございます、まだまだ未熟な文ですがお褒めのお言葉本当に嬉しいです…!(泣) もっとキュンをお届けできるよう、続編も頑張りますね!本当にありがとうございます* (2019年9月19日 21時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
おみおみ(プロフ) - とても面白かったです!描写の書き方も上手でドキドキしました…(#^.^#)続編も楽しみにしています! (2019年9月19日 18時) (レス) id: 3c4f5f647e (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» コメント有難うございます…!そう仰って頂けて本当に有難いです、更新これからも頑張りますのでよろしくお願いしますね!ヾ(*´∀`*)ノ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっっても面白いので続きが早く読みたいです(*- -)(*_ _)ペコリこれからも更新頑張ってください( ゚Д゚)ゞ (2019年9月13日 20時) (レス) id: ebe81390c4 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - weweweさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…!そんな風に思って頂けてとても感激しております。更新頑張りまァァァァす!!!(*´v`*) (2019年9月7日 12時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ただのルート | 作成日時:2019年8月27日 8時