29 黒尾 ページ29
、
「あ、テツ?」
「''テツ''…?テツって呼んでるの?あの人先輩だろ」
「え、そうだっけ」
そうだったかも、とか言うけどそうなんですけど。
若干刺々しいオーラを出す赤葦の方に近寄る俺。何故か付いてくる木兎達。お前らはいいんどけど。
「なーに仲良く話してんだよ」
「なぁその子名前なんて言うか聞いた?」
「木葉、さっきからそれしか言わねえ!」
赤葦が眉根を寄せ俺を見てる。
…………バレたか?いや、まさか。あの厳重な変装させてるからそんな訳ねぇか。
「テツは身内。従兄なの。それ以上でもそれ以下でもないけどまだ何か」
「おい待てコラ」
「…あぁ、なるほど。すみません勘違いでした」
何だこの2年ズ。話聞く気あんのか。
「なー!連絡先俺とも交換しねぇ?」
「あ、ずり。こいつ馬鹿だから俺としない?」
…梟の3年ズよりかはマシだな。
それより赤葦は何で俺の従妹の腕掴んでんだよ。
「…ま、そういう訳だから行くわ。じゃあな」
「「せめて名前だけでも!!」」
「オイ何とかしろこの飢えた梟を」
「木兎さん、体育館行くんですよね?」
「あ、そーだった!」
木兎が単純な奴で助かった。心底からそう思ってそのままAの腕を掴む。
「…いつまで手ェ掴んでんのかな?赤葦?」
「あ……すみません」
「別にテツ相手に謝らなくても…」
お前は赤葦を見習って少しは謝ってくれてもいいんだけど?
そう口にする前に赤葦が小声で。
「…これ、昨日Aが落としたので拾いました」
「は、?何でこれ…」
渡されたのはフレームの曲がった眼鏡。
つい昨日の朝、Aが付けてたソレ。何でコイツが持ってるんだか。
しかもこいつ、
「……A、って、」
「昨日A、顔色悪かったですよね」
「ああ。物理的にもな。」
顔面蒼白、両頬は紫色。まともな顔色じゃねーわ確かに。
…こいつが知ってるって事は、Aが見られたくなかった奴は。
「…Aの事、今日の内はよろしくお願いします」
「ハッ、言われなくても。」
「それと眼鏡のレンズは更に分厚くして下さい」
「コイツが嫌がろうとそうしますけど?」
「待って私初耳なんだけど。」
964人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ただのルート(プロフ) - おみおみさん» コメントありがとうございます、まだまだ未熟な文ですがお褒めのお言葉本当に嬉しいです…!(泣) もっとキュンをお届けできるよう、続編も頑張りますね!本当にありがとうございます* (2019年9月19日 21時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
おみおみ(プロフ) - とても面白かったです!描写の書き方も上手でドキドキしました…(#^.^#)続編も楽しみにしています! (2019年9月19日 18時) (レス) id: 3c4f5f647e (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» コメント有難うございます…!そう仰って頂けて本当に有難いです、更新これからも頑張りますのでよろしくお願いしますね!ヾ(*´∀`*)ノ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっっても面白いので続きが早く読みたいです(*- -)(*_ _)ペコリこれからも更新頑張ってください( ゚Д゚)ゞ (2019年9月13日 20時) (レス) id: ebe81390c4 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - weweweさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…!そんな風に思って頂けてとても感激しております。更新頑張りまァァァァす!!!(*´v`*) (2019年9月7日 12時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ただのルート | 作成日時:2019年8月27日 8時