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「いいの?あんな事言って……あの人達本気にしてるけど。」
「本気も何も、嘘じゃないからいーよ」
赤葦の腕を引いて、職員室まで向かう。
どうせ赤葦も部活日誌出さないとだし。
そこでクルッと振り返ってみる。
「私、ブサイクだけどどうする?」
「見てないから何とも言えないな。」
「……想像絶するレベルだったら!」
「それでも、可愛いと思うよ。」
『好きな子ってフィルターかかるだろ?』なんて小さく笑う赤葦のしてやったり顔を殴りたい。
「…どんだけ私に惚れてるんだか」
「さぁな、想像に任せるよ」
「バカヤロウ」
私は多分コイツを出し抜けないな。
何せ頭が赤葦と比べると幾分か足りない。木兎さんよりは足りてるけど。
「……じゃ、私一旦更衣室戻るから。」
「雑巾は。」
「更衣室に置いといて明日足しとく。」
赤葦の腕を離して、一歩足を踏み出し止める。
「…部誌、出しとこうか。」
「え?あぁ、間に合ってる」
「私の格好付けて出した手、どうすんの」
引っ込み付かないんだけど。まさか秒で断られると思わなかったわ。
あーー…なんて、羞恥に声を上げてると。
ふっ、と笑み声が聞こえた。
「ごめん、気持ちは嬉しいよ。ありがとな」
「……どういたしまして。」
「そういう所も好きなんだけど。」
「あ??」
「優しいだろ、Aは」
堪えきれない、と言いたげに ふは、と笑う赤葦は何故か楽しそうで。
よく分からないけど、普段笑わない赤葦が笑うと破壊力がとんでもねえな。とだけ思っとく。
ま、用がないならいいか。とまた足を踏み出すと。
「わっ、……なに?」
「A、更衣室に雑巾置いたらすぐ帰る、よな」
「帰る、けど…。」
さっきまで余裕そうに笑ってた癖に、私の手首を掴んでる赤葦は少しやりにくそうにしてる。
「…………俺も、日誌出したら帰るから。」
「左様ですか。」
「……。」
「…まさか、一緒に帰りたいとか?」
赤葦は暫し長考した末、大人しく頷いた。
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ただのルート(プロフ) - おみおみさん» コメントありがとうございます、まだまだ未熟な文ですがお褒めのお言葉本当に嬉しいです…!(泣) もっとキュンをお届けできるよう、続編も頑張りますね!本当にありがとうございます* (2019年9月19日 21時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
おみおみ(プロフ) - とても面白かったです!描写の書き方も上手でドキドキしました…(#^.^#)続編も楽しみにしています! (2019年9月19日 18時) (レス) id: 3c4f5f647e (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» コメント有難うございます…!そう仰って頂けて本当に有難いです、更新これからも頑張りますのでよろしくお願いしますね!ヾ(*´∀`*)ノ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっっても面白いので続きが早く読みたいです(*- -)(*_ _)ペコリこれからも更新頑張ってください( ゚Д゚)ゞ (2019年9月13日 20時) (レス) id: ebe81390c4 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - weweweさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…!そんな風に思って頂けてとても感激しております。更新頑張りまァァァァす!!!(*´v`*) (2019年9月7日 12時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ただのルート | 作成日時:2019年8月27日 8時