裏マネの業務。 **

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視線がうるせぇってこういう事か。











「A…お前…顔隠しが厳重になってんな」



「木兎さんそんな悲しそうな顔しないで下さいよ」



「悪りぃ……俺、もう不気味とかより可哀想としか思えねぇ…」



「もう業務に戻りますね」














一昨日は鼻の下デレデレ伸ばして保険のセールス並にしつこかった癖にこの人ら。




眼鏡変えただけでここまで憐れむか。失礼な。













「あ、Aちゃん。ドリンク作り手伝う？」



「…………いえ、大丈夫ですよ。」



「そう？」















にこり、快活に笑う雀田さん達。その人達を守る為にこの格好をしてるのは、それも私の業務の内だから。





それをあの癖毛男……。何考えてんだか。














「俺が手伝いますよ。」



「大丈夫ですって聞こえませんでした？」



「聞こえた上で名乗り出てるけど」














バカにしてんのか殴ってやろうかボトルで。



睨んでるのに気づいたのか一瞬目を丸くして、それから吹き出したように顔を逸らした。



…どこで笑った？














「赤葦、Aちゃんよろしくね」



「はい。行こうか」



「私は大丈夫ですってば…」



「ほらほら、仲良く入れてきな〜？」














白福さんのほんわかした後押し、断れない。




……まぁ、早く終わるなら、いいか。














「…さっさと終わらせて来ますね。行こう」











ドリンク籠引ったくられないよう気をつけないと。



借りを出来れば作りたく無いしな。












「(ていうか赤葦もこの眼鏡、可哀想に見える？)」


「(いや別に似合うと思うな。…便利だし)」


「(何に便利なのこの眼鏡。)」


「(木兎さん達避けには丁度いいよ。)」








「私欲じゃねえか」


「当たり前だろ好きなんだから」











その発言より私はそれが白福さんに聞こえてないかにドキッとした。











「聞こえてなかった…良かった、」



「…………。」



「待っ…マスク引っ張るなバカ！」

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