岩ちゃんの彼女やめなよ **

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、





泣きそうになった。












あ、違うな。半分泣いてるな、私。




涙め。勝手に出てくるなってば。
















「来なよ、俺のところ。」


「及川せんぱ、」















ギュゥゥッ、って。ちょっと痛いですよ、及川先輩。





加減知らずなのは岩泉さんだけでいいです。



















「……俺のこと好きだったじゃん。岩ちゃんと付き合う前」










「し、知ってたんですか……？」







「うん。知ってて岩ちゃんの彼女になってって言った。ごめん」




















あの時私の失恋は決まっていた。



態と遠まわしに振られた。














……それで、終わらなかった。



















「岩ちゃんなんかやめなよ」













.














及川先輩の背中に回す気なんてなかった腕に少しだけ力を入れてみた。

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