31-2 ページ2
ゴブリンが先程までに掻き分けていた濁った地下水の中はゴミだらけで足場が悪い筈なのに､その人物は気にも止めずに来てくれたのだ｡
『ねぇ､君は何のハーフなの?』
??｢えっ?｣
『何故か君からはゴブリンと近い種族を感じるの｡君は何と何のハーフなの?』
??｢っ……お､オーガとゴブリン､です｣
割れた眼鏡の奥にあるシトリンのような橙色の瞳が揺れた｡
『……今はその言葉を信じましょう｡立てますか?』
??｢あ､はい……｣
ゴブリンに手を差し出すと彼はその手をとってグッと立ち上がると地下水がバザッと大きな音を立てて揺れた｡
跳ねた濁った水が彼女のローブや靴を汚しても気にしなかった｡
そんな事より先にAはゴブリンが掛けている
するとピキピキと音を立てながら
驚いたゴブリンは眼鏡を外して新品同様の丸眼鏡をまじまじと見て､もう1度掛けると視界は良好であった｡
そして彼は初めて彼女の顔を見た｡
??｢…………可愛い｣
『……はい?』
初めて見た彼女はとても可愛らしく､綺麗な瞳をしていた｡
『……魔力は遣えますか?』
??｢っ……すみません､今は｣
そう言って､ゴブリンは彼女の手を借りたまま片脚を上げた｡
其処には足枷のような物が嵌められていた｡
『魔力を封じる魔法道具ね……』
gr｢俺が外そう｡Aはゴブリンを支えてやってくれ｣
何時の間にかグルッペンが傍に来ていた｡
ゴブリンは彼女の手を借りてバランスをとっている間に､グルッペンが彼の足首に嵌められた足枷に手を近付けた｡
するとその足枷からピキピキと音を立てて
『外れましたね』
gr｢地下水に危ない物があったのか､酷い切り傷だ｣
??｢あ､多分
『では､自由になった魔力で水面に立って下さい｡その方が安全なので』
彼女達の足元を見てみると､2人はまるで浅い水溜まりに立っているかのように水面の上に立っていた｡
ゴブリンは納得したような顔をして真似をするように魔力を使って水面に立った｡
そしてずぶ濡れのゴブリンに魔力で乾かして上げた｡
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2942人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (12月18日 0時) (
レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
シィ(プロフ) - 何度目か忘れてしまいましたが、毎回楽しく読ませてもらってます。あと一人っ！最推しを助けるところがみたいｯ！！楽しみにずっと待っています！！！ (10月13日 18時) (レス) @page14 id: 743ef32796 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑ちゃぬ - ｔｎさんとｔｎの絡みおもろｗｗｗ (6月18日 9時) (レス) @page14 id: b2c2939cca (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めちゃくちゃ面白くて、一話から一気読みしてしまいました…!!安定にosmnが可愛い…(osmn最推し)更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (2023年2月22日 23時) (レス) id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - すみませんがもう更新はされないのでしょうか？ (2023年1月4日 0時) (レス) id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：四つ葉クローバー | 作成日時：2021年3月7日 9時
