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em「ぁの､Aさん｡もう下ろしても……それに重いでしょ?」
下ろしてくれるように頼むが､
『駄目､酷く震えているよ……それと浮遊魔法をかけているから重くないわよ』
拒否られてしまい､彼女の言う通り恐怖からなのか身体が震えていた｡
震える彼の背中を優しくポンポンッとリズムよく軽く叩いてあげると､色んな物が込み上げてきたのか､顔を彼女の肩に埋めて声を押し黙るようにして泣き出した｡
em「うっ……うぅ……!!」
乳白色の瞳から溢れ零れた涙が､彼女の肩のローブを濡らしていく｡
『……』
ローブが汚れた事を気にせず､Aはエーミールのサラサラした茶髪を撫でてあげた｡
その行動で更にエーミールは泣き､ギュッと彼女のローブにシワが出来る程､強く握った｡
『エーミール君はよく頑張ったよ｡エーミール君は偉いよ……』
em「うぅっ……ぐすっ……!!」
tn「なぁ､何であん時エーミールの母だって嘘吐いたいんや?」
『んっ?別に深い意味はないけど……強いて言うとすれば､この子が泣く場所を作ってあげたかったから､かな?』
sya「泣く場所?」
『……この子が辛い目に合って､嫌な事を言われて泣いても､自分を慰めてくれる人はいないと認識して､人前ではもう泣かないように我慢するの｡さっきのエーミール君みたいに……』
あの母親に疫病神と言われても彼は1度も泣かず､Aが背中をさすって漸くと言った感じであった｡
『だから､せめて親として接して味方がいるって教えてあげたかったの』
em「っ……A､さんはっ……僕､のっ､ぉ母､さんにな､ってくれるん?」
『えぇ､私はエーミール君の師匠であり､母親だよ』
em「っ……じゃあ､その……」
恥ずかしそうに視線を逸らして聞いてきた｡
em「お､母さんって､呼んでもええの?」
『そうね､授業以外は言っていいわよ』
em「じゃ､じゃあ……A､お母さん……」
少し恥ずかしげに呼んでみるエーミール｡
『何､エーミール君?』
それに答えるように彼女は微笑んだが､
em「や､やっぱり恥ずかしいからAさんのままで……」
『あら残念……』
そして家路に辿り着き､しんぺい神に怒られて説明をしていた事は別の話であった｡
─
真夜中､暗い屋敷に何者かが侵入してきた｡
そして宝石類が保管されている部屋を見付けて留まり､宝石類を袋へ積めていった所で､パッと灯りが点いた｡
「っ……!?」
.
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四つ葉クローバー(プロフ) - 月影さん» 分かりました｡了承致しましたので､コメントを消して構いません｡ (2021年1月26日 13時) (
レス) id: eb38c2033c (このIDを非表示/違反報告)
四つ葉クローバー(プロフ) - 月影さん» わざわざありがとうございます｡ (2021年1月26日 13時) (レス) id: eb38c2033c (このIDを非表示/違反報告)
月影(プロフ) - コメント失礼します。大好きなお話なので失礼ながらTwitterをフォローさせて頂きました。((コメントでお知らせするような事じゃないのにコメント枠を使ってすみません…。 (2021年1月26日 12時) (レス) id: a849c9dada (このIDを非表示/違反報告)
四つ葉クローバー(プロフ) - (名前)ユリさん» ありがとうございます｡遅い更新ですが､応援宜しくお願い致します｡ (2021年1月16日 6時) (レス) id: eb38c2033c (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ユリ(プロフ) - とても面白くて、見入ってしまいました！続きの更新待ってます！ (2021年1月16日 0時) (レス) id: e736ebf83c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四つ葉クローバー | 作成日時：2019年5月26日 12時
